アニメ『あらいぐまラスカル』とアニメ『装甲騎兵ボトムズ』のコラボレーションが実施された。2022年にアニメ放映45周年を迎えた『ラスカル』と2023年に放映40周年を迎える『装甲騎兵ボトムズ』のアニバーサリーを記念したものだという。
同コラボによるLINEスタンプが2023年8月30日(水)より配信開始となった。

『装甲騎兵ボトムズ』は1983年のロボットTVアニメ。原作・監督高橋良輔、制作サンライズ。今年で40周年を迎える。
アストラギウス銀河を二つに分けて戦われた百年戦争末期を舞台に、発生確率は二百五十億分の一の異能生存体キリコ・キュービィーの遍歴を描く作品。
放送終了後もOVAや小説、漫画など様々なメディアで展開されている。

キリコの乗るアーマードトルーパー(AT)と呼ばれる人型兵器は量産型の機体。「ボトムズ」は個体名ではなくAT全体の総称であり、それまでのロボット作品のような物語全体を通して活躍する特別な主役機は登場しない。「キリコはスコープドック系統の機体に好んで乗る」という傾向こそあったが、動かなくなれば平気で乗り捨てる。
そのメカに対するドライさは当時のリアルロボットアニメの中でも群を抜いており、現在でも「リアル系」の1つの到達点と目されている。

『あらいぐまラスカル』は1977年に「世界名作劇場」シリーズの3作目として製作・放送されたアニメ。2022年1月に放送45周年を迎えた作品。
アメリカ・ウィスコンシン州を舞台に、主人公のスターリング少年とあらいぐまの「ラスカル」が共に過ごした1年間を描く。

『装甲騎兵ボトムズ』は、ハードボイルドな設定で多くのファンをうならせたリアルロボットアニメの傑作。コラボレーション企画として、コラボレーションLINEスタンプ「装甲騎兵ボトムズ ザ・ラスカルショルダー」が新たに作成された。「ラスカル」が『装甲騎兵ボトムズ』の登場キャラクターになりきっているだけでなく、ラスカル仕様のメカも!
2023年8月30日(水)より、LINEクリエイターマーケットにて配信が開始されている。

なお「ザ・ラスカルショルダー」という名前及び意匠は、キリコがかつて所属していた特殊部隊「ギルガメス宇宙軍第10師団メルキア方面軍第24戦略機甲歩兵団特殊任務班X-1」が、使用ATの右肩を暗い赤色で塗り「吸血部隊レッドショルダー」とあだ名されたこと、およびOVA『装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダー』のタイトルのパロディである。
ラスカル模様が左肩なのは、TV版本編でキリコの乗る機体が、仲間の誤解から左肩を赤く塗られたことに由来するものだろう。


今回のコラボでは、単にラスカルがキリコに扮しているのみならず、「キリコル・キュービィー」という名前と、独自の設定を与えられている。
「幼い頃から洗浄しか知らず、そのためか無口で人付き合いの下手な性格である。しかし、洗浄に関する能力は群を抜いており、洗濯機の操作においてはあらいぐま離れしているほどの能力を発揮する。洗い落とすは本能か」というその文章は「戦場」と「洗浄」のダジャレが見事だ。
ATは「あらいぐまトルーパー」の略とされ、ギルガメス軍も「ラスガメス軍」という名に変えられている。

「名作キャラのラスカルが血と硝煙のボトムズとコラボするなんて!」と思われる方もいると思うが、実はラスカルは割と様々な作品とコラボしている。
それも昨日今日の話ではない。
公式サイトに残っている記録では、最古のものは2014年の「ふなっしー」。次は『劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-』。
以降、『ハローキティ』『アイドリッシュセブン』『ベルサイユのばら』『初音ミク』『プリティーオールフレンズ』『ヒプノシスマイク』『グランブルーファンタジー』『PSYCHO-PASS』『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』『第五人格』『約束のネバーランド』『おそ松さん』『うらみちお兄さん』『異世界食堂2』『東京リベンジャーズ』『妖怪ウォッチ』『五等分の花嫁』などなど、子供向けからハイターゲット、男性向け女性向け、ファンシー系に不良バトルものにラブコメ、1970年代作品から最新アニメまで、実に幅広くコラボしている。
『ボトムズ』はこの中でも異色の部類ではあるが、「これまでのコラボとまるで違う」とまでは言えない感じだ。

両作品をリアルタイムで見ていた方も、後から好きになった方も、是非今回のLINEスタンプをチェックしていただきたい。


【関連画像】『装甲騎兵ボトムズ ザ・ラスカルショルダー』の画像を見る(画像8点)