TVアニメ『アリス・ギア・アイギス Expansion』が初のリアルイベント「成子坂製作所(仮)定時株主総会」を4月14日(日)に東京・有楽町よみうりホールで開催。昼夜2公演で1000人を超えるファンが集結し、TVアニメにまつわるトークやオリジナルシナリオによるアフレコ朗読劇、アニメテーマ曲によるミニライブなど大盛り上がりとなった。
本レポートではイベント昼の部のもようをお届けしていきたい。

『アリス・ギア・アイギス』はピラミッドとコロプラが配信しているスマートフォン用武装カスタマイズアクションゲーム。謎の機械生命体「ヴァイス」の襲撃をうけ、宇宙船「シャード」で地球を脱出した人類は対ヴァイス兵装「アリスギア」を開発、ヴァイスの脅威を排除することに成功する。それから三世紀、落ちぶれた名門企業・成子坂製作所を舞台に、アリスギアの装備適性を持った「アクトレス」と呼ばれる少女たちの物語が繰り広げられていくことになる。
このゲームの4周年を記念してアニメ『アリス・ギア・アイギス Expansion』が制作され、2023年4月より全12話が放送。アニメオリジナルの新キャラクター・高幡のどかが加わっての原作ゲームとはひと味違うコミカルなストーリーで、たくさんのファンを楽しませてくれた。


MCを担当する成子坂製作所整備部ツナギ姿の富田海良役・儀武ゆう子の呼び込みで、大きな拍手に包まれながらステージに登場したのは、比良坂夜露&山野薫子役の沼倉愛美、高幡のどか役の根本京里、下落合桃歌役の谷口夢奈、四谷ゆみ役の松井恵理子、蛙坂来弥役の大和田仁美、宇佐元杏奈役の田澤茉純のメインキャスト6人。放送から一年が経過しているものの、多くのファンがイベントに駆けつけてくれたことにキャスト全員嬉しそうな笑顔を見せていた。

監督の花井宏和も加わって始まった最初のコーナー「成子坂製作所(仮)へようこそ!キャラクター紹介!」では、それぞれキャスト陣が演じたキャラクターの紹介文を簡潔に スケッチブックに記入し、それを基にトークを展開することに。
ゲームではヒロイン格だった夜露について沼倉は、信念はあるけどそれを押しつけず、人を認められる格の高い「大きな子」と紹介。そんな夜露が大好きなのどか役を演じた根本も、夜露について聞かれると「完璧な人間です!」と断言。さらに「器が太平洋、懐がマリアナ海溝です」と劇中ののどか同様褒め言葉が止まらない根本に観客は大喜びとなっていた。


そんな根本は自身が演じるのどかについて「ふつーな子 」と紹介。夜露を相手にしたときの姿を知るキャスト陣はその評価に納得がいってない様子だったが、根本は「心の声が出やすいだけ」と必死にアピール。監督から「人間くさくて普通の子」とフォローが入り「ほらー」と喜ぶものの、感情が高ぶると頑張る女の子からコメディになってしまうとの解説があり根本はガックリ。スクリーンに映し出された鼻血を流して悶絶しているのどかについても抗議の声を上げたが、監督から「コンテ描いてこの絵が一番快心の出来だった」と言われしぶしぶ彼女の扱いについて納得したようだった。

「いじってもOK! なんだかんだ愛される子!!」と谷口がフリップに書いた桃歌については、第6話の「下落合百歌殺人事件」の話題で大盛り上がり。シナリオ会議でタイトルを思いついた監督が、「せっかくだし歌も」ということで挿入歌「中野慕情」が作られたという誕生裏話や収録秘話が明かされると会場から大きな拍手が鳴り響いた。
また松井はゆみを「借金☆ お姉さんやるときはやる!」と紹介。知らないうちにすごい面白い子になっていたそうで、それが「アニメでメチャクチャ開花した」とのこと。「調子に乗った後でちゃんと痛い目を見るのがいい」との言葉には、キャスト陣もうんうんと頷いていた。

来弥を「ちゃんと忍者やってる子」と評した大和田は、アーバン流忍術に賭ける来弥の想いを身振り手振りを加えて熱弁。監督から「身体能力は人より優れてる」と言われても「なるほど?」と最後までしっくりきてない表情を浮かべていた。杏奈については田澤が「ストイック」と紹介すると会場からは納得の声と拍手が。
ニュースを読むシーンではプロのキャスターとしての没個性な話し方になってしまうこともあったそうで、その際には杏奈らしく「いつものテンションで」と監督から言われて直していたというエピソードも語ってくれた。

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MCの儀武は海良よりセリフ数が多く思い入れがあったということで、2話に出てきた兼ね役の女房キャラを「姉御肌の頼れる人妻」として紹介。子持ちの人妻の苦労をしみじみ語り続ける儀武に「いまの話は海良さんのことですか? 儀武さんのことですか?」とツッコミが入ると会場からは大きな笑い声が。
ここから会場にいる隊長(ゲームユーザー)からのメッセージ・コーナーに続くはずだったが、僅か一問でまさかの時間切れ。どうやらトークが盛り上がりすぎて、残りのトークコーナーが全カットとなり、いきなりプレゼント抽選会になだれ込むというハプニング満載の展開に観客席は大爆笑に包まれていた。

さらに、このイベント用に書き下ろされたオリジナルストーリーによるアフレコ朗読劇がスタート。
何者かに誘拐されて見知らぬ場所に監禁されたアクトレス6名とその他1名。脱出の方法を探ろうとするメンバーたちだが、その最中に来弥とゆみ、夜露とのどかの心と身体がそれぞれ入れ替わってしまう。夜露の身体に入り込んだのどかは妄想が大暴走して鼻血を吹いて気絶。そんな混乱の中、犯人からタイムリミットである30分以内に自分の罪を告白しろとの要求が。彼女たちは無事に脱出できるのか、そして犯人は誰なのか?

混乱と笑いに満ちた朗読劇は、スクリーンにサスペンスドラマでお馴染みの断崖絶壁に押し寄せる波が映し出される中、海良が犯人だということが判明して決着。ここで犯行動機を話そうとする海良を横目に、ステージに登場した谷口が挿入歌「中野慕情」をこぶしをきかせて熱唱。
第6話のクライマックスが、今回もコミカルさ満載のオチに展開したことで観客も大いにウケていた。
朗読劇の後は、ミニライブコーナーに突入。鈴木愛奈がステージに登場してパワフルな歌声に乗せてオープニングテーマの「Dash and Go!」を歌うと、会場のボルテージは一気に急上昇。続いて純白の衣装で堀内まり菜がキュートに歌い上げる「Just a little bit」に観客は大興奮となっていた。

そして、新情報も公開されることに! 中でもコトブキヤのプラモデルシリーズ「メガミデバイス」の新作として「高幡 のどか  師門」の制作決定が公表されると会場からはどよめきが。2025年販売予定だが、予約などについての詳細情報は続報を待ってほしいとのこと。また『アリス・ギア・アイギス』のゲーム内コラボとして「ウェディングのどか」の実装も発表。4月22日14時59分までにログインすれば受け取り可能となっているので、ぜひゲームアプリの方もチェックしてもらいたい。

イベントのフィナーレにはOVA『アリス・ギア・アイギス ~ドキッ!アクトレスだらけのマーメイドグランプリ(ハート)~』のエンディングテーマ「ココロふわり」をアーティスト&キャスト全員で大合唱。
最後に沼倉が代表して会場を埋めたファンに向かって「定時株主総会は定時ということで、また何かあるのではないかと勝手に思っているんですけど」と次回以降のイベントに期待感を残しつつ、「皆さん今日から株主さんにおなりになったので、これからも『アリス・ギア・アイギス』を支えていただけたらと思います。アクトレスと肩を並べて一緒に進んでいってください」と感謝の想いを伝え、大盛況となった約2時間のイベントは大きな拍手に包まれながら終演となった。