■『思い出のマーニー』とは?
『借りぐらしのアリエッティ』の米林宏昌監督が手がけ、米アカデミー賞にもノミネートされるなど世界で絶賛された感動のファンタジー。
苦悩を抱え、心を閉ざす少女・杏奈の前に現れた、謎の金髪の少女・マーニー。北海道を舞台にした、2人の少女の不思議な友情物語だ。純粋でひたむきな少女たちに訪れる、ひと夏の不思議な“運命の出会い”。最後に明かされる優しさに包まれた真実に、胸が熱くなるはず。
1. 宮崎駿は“金髪NG”を出していた!?
2015年3月7日に三鷹市芸術文化センター星のホールにて「『思い出のマーニー』特別上映と米林宏昌監督講演会」が開催。米林監督自身が作品制作の裏側について語った。
そこでは、スタジオジブリ取締役で数々のスタジオジブリ作品を手掛ける監督の宮崎駿から、マーニーを金髪にしたことに対し「金髪なのは気に入らない」とダメ出しが入ったことを明かした。
しかし、米林監督は「金髪が描きたかった」と押し切ったのだという。…逆に、宮崎がどのような髪色をイメージしていたのか気になるところだ。
2. 米林監督はカオナシのモデル?
「『思い出のマーニー』特別上映と米林宏昌監督講演会」では、観客からの質問「ジブリキャラクターで自分と一番似ているのは誰?」に対し、『千と千尋の神隠し』のカオナシのモデルが米林監督であるというエピソードに言及。
実際は、カオナシのシーンを米林監督が描いており、それを宮崎がラッシュで観た際に、「麻呂(=米林監督のニックネーム)じゃないか! (アニメに)入ってきた」と言ったことから、いつの間にか「米林監督がカオナシのモデル」と言われるようになったのだそう。
『思い出のマーニー』をじっくり見ていると、カオナシのシーンを彷彿とさせるシーンがあるかもしれない。
3. 演劇ユニット・TEAM NACSがゲスト出演
『思い出のマーニー』の舞台・北海道にゆかりのあるサプライズキャストとして、北海道で活躍し続けている演劇ユニット・TEAM NACSの全員がゲスト出演を果たした。
TEAM NACSとスタジオジブリの関係は長く、2001年の『千と千尋の神隠し』にメンバーの大泉洋、安田顕、音尾琢真が出演。『猫の恩返し』では大泉と安田、『ハウルの動く城』には森崎博之と戸次重幸を含めた5名全員が出演を果たしたが、全員がキャラクター名を持つ役柄を演じるのは本作が初めてとなる。
森崎博之は美術教師役、安田顕は十一役、戸次重幸は紳士役、大泉洋は山下医師役、音尾琢真は町内会役員役を演じるほか、「ガヤ」と呼ばれるエキストラ出演もしている。
あるパーティーシーンでは「このパーティー、NACSしかいなくて、NACSパーティーだなぁ!」と笑いをこらえながら声を入れる一幕も見られたそう。TEAM NACSの熱演にも注目して作品を楽しみたい。
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