
これがゼロから身につけた英語力とは、どうしても信じられない視聴者も少なくないようだ。
放送中のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」では、ヒロインの大月ひなた(川栄李奈)がハリウッド映画関係者と、堂々と英語で渡り合う場面が連日描かれている。その英語力が驚くほど高いというのだ。
ひなたの英語力は、何年間にもわたって毎朝、ラジオ英会話を聴き続けてきたことで培われたという触れ込み。そのモチベーションとなったのは大部屋俳優の伴虚無蔵(松重豊
外国人との会話中に一度も聞き返さないのは、ドラマの演出として割り切るべきところ。そうであっても、ひなたの英語力はラジオ英会話のレベルを明らかに超えているというのである。
「ひなたがアニー・ヒラカワ(森山良子)らのハリウッド映画関係者と交わす会話には、学習レベルの高い単語が多数出てきます。第102話ではアニーから『あなたの英語は申し分ないわ』(Your English is impeccable.)と褒められており、この『impeccable』は英検1級レベルの単語。第105話ではひなた自身が文四郎の『侍というものを体現』という言葉を『embodies what a samurai is.』と訳しており、その『embodies(embody)』は英検準1級以上のレベルです。また第104話ではアニーに対して『お疲れでしょう』(You must be worn out.)と話しかけましたが、『worn out』は通常、“擦り切れた”とか“使い古した”を表し、疲れた様子を表現するのはネイティブ的な言い回しなのです」(アメリカ在住経験を持つライター)