Team TOYO TIRES Driftのマシン。フロントフェンダー付近にあるASCII.jpのロゴを見つけてみよう!

 全10戦で争われる「D1グランプリ」2021年シーズンも折り返し。第7戦・第8戦が10月2~3日(日)、奥伊吹モーターパーク(滋賀県米原市)で行なわれました。ASCII.jpが応援する「Team TOYO TIRES Drift」の活躍をご紹介します!


スキー場の駐車場の特設コース
それがD1奥伊吹ラウンド

 「全10戦の折り返しで第7戦・第8戦とは?」と思われますが、これは8月下旬の開催を予定していた第5~6戦が新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から11月中旬に順延したから。ですが大会名はJAFに事前申請している都合、変更することはできず、第7~8戦として開催される運びとなりました。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
朝6時に撮影した奥伊吹モーターパーク第四駐車場の様子。なお冬になると奥伊吹スキー場として賑わう場所でもある

 舞台となる奥伊吹モーターパークは、今シーズン開幕戦・第2戦の舞台。広大な第4駐車場に特設コースが設置されたのですが、そのレイアウトは前回と同様で、外周に沿って大きく旋回してから、インフィールドに突入する右回りのレイアウト。前回が4月下旬、今回が10月初旬ということで気候もほぼ同じ。カメラマンの間で「前回と同じ写真使ってもいいんじゃない?」というボヤキが漏れるほど……。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
4月末に行なわれた開幕戦の川畑選手の走り
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
ほぼ同じ場所を撮影した今回の川畑選手。写真的にはススキの穂が出ている程度の違いしかない……
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
初開催の奥伊吹大会で川畑選手(写真左)は見事優勝。藤野選手(写真中央)も3位を獲得した

 そんな奥伊吹のコースですが、初年度の開幕戦は川畑選手と藤野選手は追走トーナメントのワン・スリーフィニッシュを達成! 今年も川畑選手は第2戦で追走トーナメント4位、藤野選手も開幕戦で追走トーナメント2位を獲得していることから、相性の悪いコースではないハズ! 期待できそうです。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
川畑選手の新型エンジン。V8ツインターボという仕様はそのままだが、組み立てチューナーが異なる
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
よく見ると、フロントカナードにチューナーであるTOMEI ENGINEのロゴが見える

 さて。前回の筑波大会から約3か月の期間が空いての開催。川畑選手はマシンを徹底的に見直したとのこと。特にエンジンは、V型8気筒(3UZ)ツインターボ仕様はそのままですが、チューンを日本のレース用エンジンチューナーで知られる東名エンジンに依頼。精度や耐久性向上が図られたとのこと。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
藤野選手のエンジン。一見見た目は同じだが、排気量が4.3リットルから4.1リットルへと下がっている

 一方、筑波戦では「走るたびに挙動が変わってしまい、気持ちのよい走りができなかった」という藤野選手は、筑波戦前に施したサスペンションの取り付け位置を元に戻すことからスタート。その上でセットアップを重点的にしたようですが、その練習走行中にエンジンが壊れるアクシデントに。そこで予備のエンジンに乗せ換えたのですが、本番使用のVR38DETTの4.3リットル仕様ではなく、4.1リットル仕様というパワーダウンバージョン。ちょっと不安を残したまま大会を迎えました。


【第7戦・単走】蕎麦切選手が初優勝
藤野選手11位、川畑選手13位で追走進出

D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
走行前の川畑選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
走行前の藤野選手

 台風一過の見事な秋晴れで迎えた第7戦。ときおり山頂から吹く風が、秋の風情を感じさせる中、午前中に単走決勝が行なわれました。抽選の結果、川畑選手と藤野選手はいずれも最終組からの出走。それまでのトップは昨年D1デビューの蕎麦切選手の99.18。他選手の結果から見ると、96.7以上を獲得すれば追走トーナメントに進出できそうです。ですが、この組には中村選手、斎藤大吾選手、今年好調の高橋和己選手が控えており、ちょっとしたミスも許されません。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
川畑選手の単走の走り

 まずは川畑選手の1本目。今までとは異なる、快音を響かせながら最高速度117km/hと圧倒的なハイスピードでコーナーに進入。そこからミスの無い走りで97.18を獲得し、追走トーナメント進出を手に入れます。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
藤野選手の単走の走り

 藤野選手も第3セクターの手前にあるイン側のゾーンはギリギリ通過するなど、ちょっと不安な要素は見えましたが、97.91を叩き出して、追走トーナメント進出を早々に決めました。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
単走で高得点を目指す川畑選手の走り

 川畑選手の2本目。1本目に比べて侵入速度は111km/hと少し遅くなり、そのためか第一セクターは角度が足りなかったものの、インフィールド区間を綺麗にまとめて、1本目と変わらない97.17をマークしました。一時期に比べて調子は戻ってきたように思えます。これにより12番手以下が確定。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
フィニッシュラインに向かう藤野選手の走り

 藤野選手の2本目。1本目より車速を伸ばして110km/hでの進入からの鋭い振り替えをみせますが、思ったほどは角度がついていない様子。点数も97.65と少し下がってしまいました。これで10番手以下が確定。総合順位は川畑選手13位、藤野選手11位となりました。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
松山選手のGRスープラ

 TOYO TIRESユーザーでは、他に今年の開幕戦と第2戦で単走優勝を果たした松山選手が13位で追走トーナメント進出をはたすも、FD乗りの松井選手は18位、今年からD1参戦の川島選手が24位、AE86乗りの田所選手が28位で追走トーナメントへ進むことができませんでした。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
単走優勝した蕎麦切選手とチーム関係者

 単走初優勝の蕎麦切選手「めちゃくちゃ嬉しいです! 前回の反省を活かし、やりたいことができたように思います。(チームオーナーである)柴田社長も『一つ夢がかなったな。おめでとう! よくやった』とほめてくれました」と笑顔を魅せてくれました。


第7戦・追走

D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
追走前にサムアップする川畑選手

 午後3時頃から始まった追走トーナメント。川畑選手の初戦の相手は、今年から参戦した目桑選手です。川畑選手は「ここからシーズンが開幕するという気持ちで頑張ります」と、ユーモアを交えながらインタビューに答えます。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
スタート直後の様子
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
分かりづらいが、川畑選手のマシン左側と目桑選手のマシン右側が接触!

 目桑選手先行の1本目、車速に勝る川畑選手がゾーン1付近で目桑選手の右側面に2回接触!


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
追走1本目。先行する目桑選手にピタリと寄せる川畑選手

 ですが、当てられた目桑選手は怯むことなく、そのまま走行を継続。川畑選手もビタビタの追走を続けるという、近年稀に見るドッグファイト。ですが残念ながら川畑選手に大きな減点がはいってしまい93対86で目桑選手大幅リード。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
川畑選手先行の2本目スタート直後の様子
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
先行する川畑選手に寄せる目桑選手

 川畑選手先行の2本目、速さで勝る川畑選手に追い付くことができない目桑選手。綺麗な走りをしてDOSSの得点97を獲得した川畑選手ですが、ゾーン1不通過による減点2により95点に。目桑選手のポイントは93点であったため、川畑選手の逆転はなりませんでした。敗退しましたが、川畑選手のGRスープラが進化していることを感じさせました。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
藤野選手

 藤野選手のベスト16戦の相手は高橋和己選手。「一番最後の組って、ずーっと待つから嫌なんだよなぁ」という藤野選手ですが、クラッシュなどにより随分待たされることになります。単走の時にエンジンの回転数が足りなくて、クルマのギア比を変更して追走に挑みます。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
スタート直後、先行する高橋和己選手にピタリとつける藤野選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
先行する高橋選手に対して寄せる藤野選手。しかし角度が揃っていないにも見える

 ですが、この変更が大失敗で、とても走れる状態ではなくなってしまったのだとか。高橋選手先行の1本目、終始寄せるのですが、どこか角度が足りないようにも。高橋選手96点に対して、藤野選手は後追いポイント6を加えた100点と、4ポイントリード。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
スタートし最初のセクターに向かう藤野選手と高橋選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
先行する藤野選手

 藤野選手先行の2本目。ゾーン減点もなく綺麗な走りをみせる藤野選手の得点は97。それに対して、高橋選手は96点に後追いポイント7がついて103点。結果、逆転負けとなってしまいました。藤野選手とメカニックは翌日に向けて、再度ギア比を変更。単走の時よりは少しロングとなるセッティングへと変更していました。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
中村選手(手前)対目桑選手による決勝戦の様子

 クラッシュの処理や、1回で勝負が決まらないケースもありで、時間も押しに押して、気づけば陽も傾き、そして夜へ。よく走れるなぁと誰もが思う暗闇の中、決勝は中村選手対目桑選手の対戦が行われました。暗闇になればなるほど、走りにキレが増す中村選手が目桑選手を終始圧倒。久々の優勝を飾りました。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
左から総合2位の目桑選手、優勝した中村選手、3位の小橋選手。単走優勝の蕎麦切選手

 勝った中村選手「無の境地でした。ですが、夜になるにつれ、だんだん楽しくなってきて。チャンピオンシップ争いの面でも、勝てたのはうれしいですね」と笑顔。前日に親戚に不幸があったとのことですが「これで喜んでくれるかな、孝行できたかなと思います」と語りました。



第8戦・単走

D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
川畑選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
藤野選手とチームメカニックたち

 夜が明けて10月3日。この日も秋晴れの快晴に恵まれ、単走決勝がスタートしました。抽選の結果、川畑選手と藤野選手はグループBからの出走となりました。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
スタートして右周りのコーナーを旋回する川畑選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
白煙を上げて走行する川畑選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
ゾーン3(コーナーのアウト側にある白い枠)にリアタイヤを入れてクリアする川畑選手

 川畑選手の1本目。この時点でトップは末永直人選手の98.17。前日の状況から、97点台が出れば追走トーナメントに進出できそうな雰囲気です。112km/hという高い車速からの鋭い振り替えしをみせて97.84と、この時点で4番手の得点をマーク。ほぼ当確です。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
スタート地点から一気加速をする藤野選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
タイヤがグリップせず戻ってしまい、インカットしてしまう藤野選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
他の選手に比べて、ややアウト側を走行

 続く藤野選手。前走選手の得点結果までの表示に時間がかかり、出走まで随分待たされた上に、タイヤを温める時間がなかったことから、タイヤがあまりグリップせず第一セクターで戻りがあり5点減点。91.97に終わります。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
一気に加速する川畑選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
大胆なドリフトで沸かせる川畑選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
ゾーン3を通過する川畑選手

 川畑選手の2本目。さらに高い車速で第1セクターに進入するも、DOSSの得点が伸びず97.60に。結果、11番手で単走決勝を終えました。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
加速する藤野選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
最後のセクターに向かう藤野選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
ゾーン3にピタリと合わせる藤野選手

 あとがなくなった藤野選手。「置きに入った走りをした」というものの、107km/hという高い車速と、滑らかな走りでミスはなく97.60を記録。この結果、13番手で無事通過。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
松井選手のFD3S

 TOYO TIRES勢は、松井選手の4番手がトップ。松山選手が7番手に入りました。一方川島選手、田所選手は惜しくも追走トーナメントへとコマを進めることができませんでした。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
単走優勝をはたした中村直樹選手

 単走優勝は1本目に98.91を出した中村選手。「昨日からの流れがよくて、気持ちよく走れました」と笑顔で優勝のよろこびを語りました。ちなみに2本目はキャンセルしてタイヤを1本温存。2連勝を狙っているのは、誰の目にも明らかです。


第8戦・追走 中村選手2連勝
復活の藤野選手4位入賞

 午後に始まった追走トーナメント。川畑選手の初戦の相手は末永直人選手です。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
川畑選手と末永直人選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
スタート前で応援するTOYO TIRES Drift GALS
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
スタートした瞬間の様子

 ベテラン同士の戦いです。末永選手先行の1本目、コーナーの侵入からキッチリと末永選手にくっつくことができた川畑選手。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
先行する末永選手にピタリとつける川畑選手

 特に最初の高速コーナーの後追いは見事なもので、久々の川畑選手らしい寄せ方です。先行する末永選手の得点97点に対し、川畑選手は95点の走りに後追いポイント7の102点。5ポイントのアドバンテージです。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
ピット前でボンネットを開けてエンジンルームを見るメカニック

 ですが、ピットに戻りボンネットが開けるメカニック。どうやらエンジンが本調子のようではないようです。メカニックがチェックした後、再びスタート位置へ。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
スタートを待つ川畑選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
先行する川畑選手と後追いの末永選手

 川畑選手は先行として、綺麗な走りで得点を稼がなければなりません。何よりゾーンを外すなどのミスは命取りになります。ミスのない走りをするのですが、得点は思ったほど伸びず95点。いっぽう末永選手は同じく95点の走りに対して、後追いポイント6.5を獲得。これにより1.5ポイント逆転され、川畑選手のベスト16敗退が決定しました。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
松井選手(写真左)と藤野選手(写真右)

 藤野選手初戦の相手は、同じTOYO TIRESユーザーである松井選手。ベテラン同士の戦いです。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
応援メッセージボードを持つTOYO TIRES Drift GALS
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
先行する松井選手に対してコーナー進入で寄せてくる藤野選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
ピタリとあわせる藤野選手

 最初のコーナーで戻しがあり得点に響きそう。ですがその後、終始松井選手にピタリとつけて後追いの得点を稼いでいきます。松井選手の走りも前日までとはうってかわり、本来の走りに。松井選手99点に対して、藤野選手は95点の走りに後追いポイント7.5の102.5点。3.5点のアドバンテージを得ます。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
藤野選手先行の2本目スタート直後の様子
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
コーナーの侵入で少し離れてしまう松井選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
ゾーン3をきちんと通過しミスのない走りをする藤野選手

 寄せようとする松井選手に対して、綺麗な走りをしながら引き離しにかかる藤野選手。終始寄りきるまでには至っていません。藤野選手97点の走りに対して、松井選手は96点の走りに、後追いポイント2.5で98.5。2ポイント差で藤野選手が勝利し、ベスト8に進みます。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
藤野選手対高橋和己選手の1本目
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
逃げる藤野選手と追う高橋選手

 ベスト8の相手は高橋和己選手。前日はマシンセッティングの影響により敗退してしまった相手だけに、ここで本来の走りをみせつけたいところ。藤野選手先行の1本目、調子を上げてきているのか、今大会イチの走りを魅せます。それに対して高橋選手は近づくことが難しい様子。藤野選手97点の走りに対して、高橋選手は96点の走りに後追いポイント3点の99点。2ポイントのアドバンテージは無いに等しいといえます。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
高橋選手先行の2本目。藤野選手が近い距離に寄せてくる
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
最終セクターで一気に差を詰める藤野選手

 終始ピタリとつける藤野選手に対し、プレッシャーを感じたのか高橋選手はゾーンを外してしまいます。また高橋選手は藤野選手よりも早いタイミングでドリフトを始めている様子。これにより藤野選手は合わせやすくなっているようです。高橋選手の走りは97点でしたが、ソーン外しの減点が2点で95点。これに対して藤野選手は96点の走りに6.5点の後追いポイントが加わり102.5点。見事ベスト4進出をはたします。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
ピタリと寄せる藤野選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
インを付いて後追いポイントを獲得!

 ベスト4の相手は昨日の優勝者である中村直樹選手。中村選手先行の1本目、覚醒したのか藤野選手は終始ピタリとつけていきます。特にセクター2は見事なものでしたが、出口で少しハンドルの戻りがあったようにも。中村選手の走り97点に対して、藤野選手は94点の走りに後追いポイント7.5点の101.5点を記録。点数は高いのですが、アドバンテージ4.5は安全とはいえないところ。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
先行する藤野選手に中村選手が接触
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
藤野選手の白煙に、中村選手が完全に雲隠れ。それほどまでに近い距離にいる

 藤野選手先行の2本目。逃げる藤野選手に対して、中村選手はさらに上を行くかのような走り。あまりに近すぎて接触するほど! ぶつかっても行く先行の藤野選手に対して、ひるまずに寄せ続ける後追いの中村選手。見事な走りをみせた藤野選手に、中村選手がいい意味で引っ張られたともいえる、まさにD1史に残る名勝負となりました。先行する藤野選手は98点の走り。それに対して中村選手は96点の走りに10.5の後追いポイントで、ここまでで最高の106.5ポイント。これにより203.5対199.5と逆転されて藤野選手の敗退が決定。単走順位の結果から4位となりました。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
末永正雄選手対中村直樹選手
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
左から2位末永正雄選手、優勝した中村選手、3位横井選手

 決勝は末永正雄選手と中村選手の対戦。末永選手後追いの1本目、末永選手はスタートをミスして離れてしまい後追いポイントがわずか1。中村選手は終始末永選手を圧倒し、後追いでは後追いポイントフルマークの12点を獲得するほど! 結果中村選手の2連勝となりました。3位は横井選手が入り、チャンピオンシップ争いは中村選手と横井選手に焦点が絞られそう。また単走チャンピオン争いも中村選手と末永正雄選手の争いとなりそうです。


TOYOグッズに新作登場!ミニカーも販売開始

D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
TOYO TIRESブース
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
安西茉莉さん
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
山本もえぎさん

 人数制限はあったものの観客をお迎えしての大会となった奥伊吹大会。TOYO TIRESブースは終始大賑わいでした。TOYO DRIFT GALSのお二人も時々ブースに登場し、カメラマンたちの砲列に囲まれていました。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
GR Supra 1/64 1980円

 新しいアイテムは3種類。まずは川畑選手のミニカーが登場しました。カラーリングはGRスープラ参戦初年度になります。ちなみに100台限定販売で、しかも各会場でスペシャルカラーリングを用意。購入すると購入抽選権が貰えるのだとか。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
プーマ製オープングローブ

 2つ目のアイテムはより運転が楽しくなるアイテムであるドライビンググローブ。価格は3500円になります。奥伊吹モーターパークは関ケ原ICから約30km近く峠道を走った先にありますので、こういうアイテムでハンドリングを楽しみたいですね。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
ポンチョ(4500円)

 山の天気は変わりやすいもの。奥伊吹開催初年度の開幕戦では、大雨に見舞われました。そんな観戦中の降雨にピッタリなのがポンチョです。たためば小さくなるので、荷物にならないのもうれしいですし、カッパとは異なりカメラなどを守ることができます。これらのアイテムは次戦でも販売される予定ですので、ぜひチェックしてみてください!


【奥伊吹戦総括】オートポリスに向けて好材料が揃う

D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
川畑選手

 大会終了後、川畑選手は「エンジンを含め、全てを見直して奥伊吹に挑みました。明るい兆しと課題も見えてきました。次のオートポリスは好きなサーキットなので、頑張りたいと思います」とコメント。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
藤野選手

 藤野選手は「筑波後、マシンを戻して挑みました。奥伊吹は最初は色々あったですけれど、終わってみたら総合4位になって一安心です。次のオートポリスは2年前に連続して単走優勝できた場所ですし、嫌いなコースではないです。単走2連勝は180SXの時でしたので、今度は86でも達成できたらいいなと思います」と期待をもたせる発言をしていました。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
オートポリスのコース。最終コーナーを逆回りしながら、ドリフトで駆け抜けていく
D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
盛大に白煙を上げながらコーナーを駆け下りる川畑選手(写真は昨年の様子)

 次戦は10月30日と31日の2日間、大分県のオートポリスで開催されます。シーズン屈指の高速ドリフトが楽しめるオートポリス大会をYouTube中継はもちろん、会場でぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
今大会の個人的ベストショット、と思いきや、ASCII.jpロゴが太陽の光で見えなくなってしまった……

 明るい兆しが見えたTeam TOYO TIRES Driftの両選手。シーズンもいまだ折り返したばかりで、残り4戦あります。パワーがモノをいう高速サーキットで、他選手を圧倒することに期待しましょう!


D1GP 第7~8戦は奥伊吹! TOYO藤野がぶつかってもひるまない根性を見せた!
使用したタイヤはPROXES R888R Drift

■関連サイト