クルマ好きアラサー女子の矢田部明子です。今回は、「ダイハツ アトレー(ATRAI)」についてレポートします。10日間乗ってみてわかった、良かったこと&悪かったことをお伝えできればと思います。購入をご検討されていらっしゃる方は、ぜひ参考にしてください!


アトレーってこんなクルマ

 農業や配送業など、いわゆる「働くクルマ」としてだけではなく、「第三の居場所」というコンセプトのもと、カフェスペースやワーキングスペース、さらには車中泊にも最適なクルマとして大人気です。その思惑通りなのか(?)、ユーザーの50%はレジャー目的で購入しているとのこと。できるだけたくさんの荷物を効率的に積みたい! というニーズに応えるべく、車体形状のスクエア化や積載スペースを広げるなどの工夫が施されています。


 そんなアトレーを日常使いしたので、そこで気付いたアレコレをご紹介します。


ダイハツの軽商用車「新型アトレー」に10日間乗ってわかった5つの魅力

アトレーのいいところ その1
維持費&ランニングコスト

 2021年12月にフルモデルチェンジした新型アトレーは、4ナンバー車両なので「軽自動車」ではなく「軽商用車」という区分になります。軽商用車のメリットは、なんといっても「維持費の安さ」です。たとえば、自動車税についてですが、軽乗用車が1万800円なのに対し、軽商用車は5000円とかなり、かなりお得です。ちなみに、普通車の商用車は1年車検ですが、軽商用車は乗用車と同じく2年車検となります。


 維持費も安い&車両価格も安い、お財布に優しいクルマとなっています。


アトレーのいいところ その2
スムーズな加速のCVTを搭載

 「CVT」が、かなり乗りやすくてGoodでした。商用車独特のネガな部分を感じず、良い意味で商業車っぽくないなという印象を受けたからです。


 たとえば荷物(約90kg)を積載しても、加速がもたつく&アクセルを踏んでもスピードが上がらないといったことがないので、高速道路の合流が楽々なこと。普通の軽自動車と比べると少し突き上げ感はあるものの、ガタガタした揺れがないので長時間乗っていてもお尻が痛くならず(ムズムズ痒くなる感じです)乗り心地が良いこと。エンジンの唸る音などがせず、車内が快適に過ごせることなどです。乗り味は、ちょっとスポーティーな感じで、「ええ! 商業車なのに!?」とカメラマンと驚いていたくらいです。


 CVTを搭載しただけではなく、ダイハツの軽商用車として初めてプラットフォームに「DNGA」を採用してボディー剛性を高めるなど、ユーザーの声を聞き改善していった努力の結果なんだろうなと感慨深いものを感じました。


アトレーのいいところ その3
使い勝手のいい車内

ダイハツの軽商用車「新型アトレー」に10日間乗ってわかった5つの魅力

 身長158cmの私が座ると、運転席&助手席&後席の足元のスペースはかなり広々でした。ちなみに、前席のヘッドクリアランスは「こぶし6.5個分」もあります。シートの座り心地は、低反発枕の硬い版というイメージが分かりやすいと思います。後席のシートは前席に比べると薄いですが、お尻が痛くなるくらいということはありません。ただ、長時間は少しキツいかも……。ヘッドクリアランスは「こぶし6個分」でした。


ダイハツの軽商用車「新型アトレー」に10日間乗ってわかった5つの魅力

 少し気になったのは、後席のフロアマットです。床にフィットしていないので、めちゃくちゃ動く&足に引っかかってつまづきそうになるのは残念な部分でした。


 収納はドリンクホルダーやメモ帳を置けるスペースなど、これだけはあった方が良いというものがついています。


ダイハツの軽商用車「新型アトレー」に10日間乗ってわかった5つの魅力

 1番ショックだったのは、ドリンクホルダーに紙パックが置けないことです。私は運送のバイトをしているのですが、夏は水分をたくさん摂るので価格の高いペットボトル(150円が相場)よりも、紙パック(98円が相場)を買うようにしているからです。たかが50円……、されど50円……。


ダイハツの軽商用車「新型アトレー」に10日間乗ってわかった5つの魅力

 私が手をかけているところには、メモ&ファイル置き場などとして使えるだけではなく、画像のように牛乳パックなども隠しておける収納があります。運送中は荷物受領書などの分厚いファイルを何個も持たなければいけないので、この収納は助かりました!


アトレーのいいところ その4
商用バンならではの積載力

 実際に使ってみて感じたのは、ボディーサイズに制限のある軽自動車ながら、極限まで広さや大きさを追求しているということです。それでは、詳しく見ていきましょう。


ダイハツの軽商用車「新型アトレー」に10日間乗ってわかった5つの魅力
開口部が大きい&積み込み口が低いので、大きな荷物の積み降ろしが楽なのも◎。なんといっても、158cmの私が立てる!
ダイハツの軽商用車「新型アトレー」に10日間乗ってわかった5つの魅力
荷室ボードを取り付けると、上下に仕切ることが出来ます。ただ、荷室ボードの上には5kgまでしか置けないので、上に荷物を置くというよりはテーブルとして活用する方が良さそうです!
ダイハツの軽商用車「新型アトレー」に10日間乗ってわかった5つの魅力
後席を倒すと、フルフラットになります。身長158cmの私が寝転んでみると、こんな感じ。真っ直ぐ寝ても足元には少し余裕があります
ダイハツの軽商用車「新型アトレー」に10日間乗ってわかった5つの魅力
下が拭き取りやすいビニール生地なので、汚れてもサッと掃除できるのがうれしいポイントです

 1つ残念な点をあげるとすれば、シートアレンジをする時に力がいることです。結構重いので、気合いが必要です。


アトレーのいいところ その5
商用と侮るなかれ! 便利機能が多数

 アトレーに長期間試乗して、1番魅力的だと思ったのが「スライドドアの便利機能」です。ということで、私が多用したお気に入り機能を紹介します。


【パワースライドドア ウェルカムオープン】

ダイハツの軽商用車「新型アトレー」に10日間乗ってわかった5つの魅力

 鍵を持ってクルマに近づくだけで、パワースライドドアが自動で解錠し、オープンするという機能です。使い方も簡単です。ステアリング横に、スライドドアを自動で開閉できるボタンが付いています。上の部分にある「時計」のボタンを長押しすると、予約完了画面が出てきます。これだけです! 両手が荷物で塞がっているときは、かなり助かる機能でした。


【タッチ&ゴーロック機能】

ダイハツの軽商用車「新型アトレー」に10日間乗ってわかった5つの魅力

 パワースライドドアが閉まりきる前にフロントドアのドアハンドルに触れると……、閉まりきるのを待つ→ロックをかける、という手順を踏まなくても自動ロックできます。パワースライドドアは挟み込みを防ぐためにゆっくり閉まるようになっているので、スライドドアが閉まるまでロックをかけるのを待たなくてよいというのはかなりうれしいポイントです。


イージークローザー

 手動で半ドアの位置まで閉めると、あとは自動で閉めてくれるという機能です。小さい子供はドアを完全に閉めきる力がなかったりします。「ちゃんと、ガチャンっていうまで強く閉めて~」という、あの現象です。このイージークローザーはそういった場面で大活躍しそうです。勢いよく閉めて手を挟むということもなくなりそうですね。


 ほかには、ドアノブの部分に付いている黒いボタンを押すと自動で開閉してくれるなど、色々な機能が搭載されています。


【まとめ】運送にはうってつけの商用車!

 維持費や走行性能街なども抜群ですが、白やシルバーのボディカラーは街中でよく見かけるので、ちょっと休憩(サボリではない。いや、サボりかもしれない)してもバレにくいというのも良い点です。アトレーの購入を検討している方がいらっしゃいましたら、ぜひこの記事を参考にして下さると嬉しいです。


 ということで、今回は「アトレー」の長期レビューをしました! この記事では最低限押さえておきたいポイントを、動画では重箱の隅をつつくように詳しく解説&若干辛口コメントもしているので、よろしければご覧ください。



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筆者紹介:矢田部明子

 中学生の頃、クルマのメカニズムに興味を持ち工業高等専門学校に入学。専門的な知識を学んできました。もちろん、クルマに乗るのも大好きで「ランドクルーザー60→ランドクルーザー76」と乗りついでいます。最近の唯一の癒しは、週末にオフロードに出かけることです!


 クルマのメンテナンスなど工業高等専門学校で学んだ知識と経験を活かして、様々な角度からお役立ち情報をお届けしていきたいと思います。


ダイハツの軽商用車「新型アトレー」に10日間乗ってわかった5つの魅力

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