アイドルユニット「純情のアフィリア」の寺坂ユミさんを、ASCII.jp自動車部の「ゆみちぃ部長」としてお迎えしての本企画。今回は日産自動車から久々に登場したスポーツカー「フェアレディZ」に、少しだけ試乗することができましたので、レポートします。
フェアレディZとエクストレイルの試乗会に参加


「ようやく運転できるんですね!」と笑顔のゆみちぃ部長。というのもフェアレディZは約1年前の年初に行なわれたイベント「東京オートサロン2022」で国内初お披露目したのですが、その時、殺到するプレスに圧倒されていたゆみちぃ部長に、広報さんの粋な計らいで、女性タレントとしては初めての着座に成功! その名を永遠に語り継がれることになったのでした。ですが、肝心のフェアレディZを運転する機会はなかなか訪れず……。

そうこうして月日が過ぎること12月の中旬。日産自動車が「フェアレディZ&エクストレイル試乗会」を開催。ようやく試乗できることになったのですが、それとてお借りできた時間はわずか30分! その間に撮影もするので、乗る時間はほとんどなし。ということで、今回は「新しいフェアレディZってどんなクルマ」と、触りだけをお伝えして、年が開けたらまたお借りしましょう、ということになりました。

広報さんが折角パワーポイントを作られたので、それを交えながら新型フェアレディZをご紹介しましょう。フェアレディZは1969年にオープンカー「ダットサン・フェアレディ」の後継車種として誕生しました。今回のモデル(RZ34型)で6代目となります。
「なんでフェアレディZという名前なんですか? ミュージカルみたいです」と、ゆみちぃ部長から素朴な疑問が。それは第9代日産自動車の社長、川又克二さん(任期:1957年11月~1973年11月)が、1959年渡米した際、ブロードウェイで「マイ・フェア・レディ」を鑑賞。大変感銘を受けたそうで、クルマにも洗練されてゆく美しさを求めて名づけられたといわれています(当初はフェアレデー)。

6代目フェアレディZの商品コンセプトは「Zファンのための歴代最高のZ」「一目で心惹かれ いつまでも愛し続けられる」というもの。究極のZがさらに究極になり、いつまでも所有したくなるクルマ、ということなのでしょう。
新型フェアレディZの推しポイント ベスト3

日産自動車の広報さんの「フェアレディZ推しポイント」を教えていただきました。「ちゃんと“お仕事”(推し事)をされていますね」と、ゆみちぃ部長。さすがアイドル、推し事にはウルサイお年頃です。


フェアレディZといえば、初代から続く「ロングノーズ・ショートデッキの2ドアクーペ」のフォルムが頭に浮かぶ方が多いのでは? 新モデルであるRZ34型でも、基本的なフォルムは継承されています。「スポーツカーらしくてカッコいい!」とゆみちぃ部長はニッコリ。



新型では各所に従来モデルをオマージュしているのだとか。その中の1例がティアドロップ形状のヘッドライトです。

フロントマスクも、よく見ると初代Zのようなエアーインレットが設けられていたりしています。これもまた、初代をオマージュしているのだそうです。


リアのテールランプもZ32(4代目)からのオマージュ。GT-Rが丸型4灯だとするなら、Zは長方形だよね、という部員たち。さらに「Z32かぁ、マコトだね!」などと、ゆみちぃ部長の目の前で別の女性の名を言い出す始末。スポーツカーを見ると、すぐに湾岸を走る某マンガを思い出す悪癖が始まったのです……。


折角なので、荷室をチェックしましょう。バックドアの開口部は大きく、荷室も広め。さすがにSUVほどの広さはないのですが、十分すぎる広さといえます。「以前乗ったGRスープラに似ていますね」と部長。言われてみたら、荷室と座席の間に仕切りがない点などは似ています。大きく違うのはユーティリティーで、フェアレディZはボタン1つでドアが閉まりますが、GRスープラは電動式ではありません。「余計な物を積んでいる。走りにピュアじゃない」と、体は大きいのに、スポーツカーは軽さが正義とする部員Kは吠えますが、もともとフェアレディZはGTカー。快適さが重要視されるのです。
その気にさせるインテリアも推しポイント

広報さんの推し事その2は「インテリアの良さ」とのこと。その中には、Zらしさを残しつつ、とあります。ということで実車をチェックしましょう。







車内はスポーツカーの雰囲気そのもの。ですが「いかにもスポーツ」というよりも、むしろラグジュアリーな雰囲気。イイモノ感が高く、乗った瞬間から心が躍ること間違いありません。うれしいのはダッシュボード中央に設けられた伝統の3連メーターで、電圧計、ターボ回転計、ブースト圧が一目でわかります。そのためナビ等を表示するインフォテインメントディスプレイは下方に追いやられています。それでいいのです。ナビを見ながら運転するわけではないのですから。「カッコいい……」と、ゆみちぃ部長は言葉を失います。


ディスプレイはイマドキのフルTFT。表示モードによっては、ナビも表示されるようです。ちなみに写真はスポーツモードで、プロドライバーの松田次生選手が監修されたのだとか。
フェアレディZ史上最強のエンジンが魅力



歴代最強のパワーユニットを搭載したんですよ、という広報さん。オススメポイントその3はエンジンです。3リットルのV6ツインターボは、最高出力298kW(405PS)/6400rpm、最大トルクは475N・m/1600~5600rpmで、広い回転域で大きなトルクを発生します。「なんだ、直6ツインターボ800PSじゃないのか」「これスカイライン400Rのエンジンでしょ?」と、湾岸勢の部員たちは言います。ですが、それは乗っていないから。乗ったら「これでいいじゃないか」とほほが緩むというものです。
広報さんの推し事はここまで。さっそく運転してみましょう。と、その前に一気に撮影。わずか10分強で、一気に撮影を終わらせます。試乗時間は残り20分……。湾岸勢の部員Kは、あらかじめ青い車体を予約したのですが、部員Sから「セイランブルー? ミッドナイトブルーじゃないのか」とぼやきます。
わずかな試乗時間でもわかる
スポーツカーとしての実力

ということで、ゆみちぃ部長は運転席へ。「水温OK……油温OK……油圧OK……。──OK Z」と、湾岸勢のゆみちぃ部長。駐車場を出て一般道へ。ですが実質10分くらいしかないので、高速道路はおろか、一般道で近くをぐるっと1周する程度しかできません。ですが、それでもフェアレディZは部長に魅力を伝えてきます。
車内では上品に、かつ力強くエンジン音が轟きます。外からだと排気音はとても静かなので、夜中にクルマを動かしてもご近所迷惑にはならなそうです。

硬派に見えるフェアレディZですが、実はかなりフレンドリー。街乗りが硬くて乗れない、というわけではないようです。9速ATとトルクフルなエンジン、そしてゆみちぃ部長お気に入りの大型のキャリパーと相まって、街乗りが実にスムース。これまたゆみちぃ部長お気に入りのアルミ製スポーツペダルと相まって、実に楽しいひと時が過ごせます。
あっという間に試乗時間終了。ですが、一向に返ってこないゆみちぃ部長と部員S。日産自動車のスタッフさんは「きっと楽しくて時間を忘れられているのでしょう」と、2シーター車ゆえ居残りさせられている部員Kに語ります。5分遅れで戻ってきましたが、このあたりの渋滞の名所に突っ込んでしまったようです。

ですが「今度は高速道路で走ってみたい」と、フェアレディZを見ながら語るゆみちぃ部長と部員S。「で、プロパイロットもあるんですよね」と、ゆみちぃ部長は目を輝かせます。いえ、前車追従機能はありますけれど、プロパイロットはありません。「ないんですか!?」と、ゆみちぃ部長の大きな目が、さらに大きくなったのは言うまでもありません。高速道路を走るときは、ちゃんとハンドルを握って運転しましょう。

以前GRスープラに乗ったことがあるゆみちぃ部長は「断然Zですよ」と、フェアレディZに太鼓判。「車内の感じがイイんですよ。Zの方が歴史の重みなどを感じますし、落ち着いた感じですね」と笑顔でニンマリです。

今回、ほんの少しだけ触った程度のフェアレディZ。「もっとゆっくり、ちゃんと乗りたい!」というわけで、年明けに再びお借りします、と広報さんにお約束をして、この日の取材は終了となりました。「いいじゃん日産!」と、ゆみちぃ部長は笑顔だったのは言うまでもあいません。

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寺坂ユミ(てらさかゆみ)プロフィール

1月29日愛知県名古屋市生まれ。趣味は映画鑑賞。志倉千代丸と桃井はるこがプロデュースする学院型ガールズ・ボーカルユニット「純情のアフィリア」に10期生として加入。また「カードファイト!! ヴァンガード」の大規模大会におけるアシスタント「VANGIRLS」としても活躍する。運転免許取得してから上京後は一切運転していなかったが、最近ペーパードライバーを脱出。こだわりが強く興味を抱くとのめりこむタイプであることから、お気に入りの1台を探す予定。