クルマ好き女子の矢田部明子です。今回は、日産の軽EV「SAKURA」についてレポートします。2022年5月に発表され、軽規格の電気自動車として売れまくっているSAKURA。2022年のカー・オブ・ザ・イヤーも受賞しました。実は、私自身購入を検討しているクルマです。ということで、果たして“買い”なのかを2週間試乗して吟味したので、良かった点&悪かった点をお伝えしていきます。購入をご検討されていらっしゃる方は、ぜひ参考にしてください!
SAKURAってこんな車
「毎日の生活の質を高めてくれる手の届きやすいEV」をコンセプトに、使い勝手の良さ&維持費の安さを押さえつつ、スムーズな加速と静粛性など、従来の軽自動車が抱えていた走行面でのネガを潰した車です。さらに、先進技術による運転サポートやコネクティッドサービス、インパネに撥水効果のあるファブリック材を使用するなど、上質でワンクラス上のエレガントな軽自動車を目指して造られています。今回試乗したのは「SAKURA X(2WD)」です。

それでは、細かくチェックしていきましょ~!
SAKURAの魅力 その1
ターボ車の倍のトルクを誇る走行性能

最高出力は軽自動車並ですが、最大トルクはデイズ・ターボ仕様のほぼ倍というだけあって、大人3人を乗せての坂道&高速道路の合流もモタつくことはなく、スムーズに加速してくれます。アクセルベタ踏みですさまじいエンジン音を響かせながら……という、軽自動車にとって苦手な道がSAKURAには見当たりませんでした。
発進&停止は緩やかで運転しやすく、車内は静かで快適に過ごせるのもGood。バッテリーを床部分に積むことで重心が下がりハンドリングが良くなるため、高速域でカーブを曲がる際もまったく怖くありませんでした。むしろ、運転していて気持ちいい!
ただ、少し気になったのは、モードによる走りの違いがさほどないことです。加速やブレーキングに多少の違いはあれど、ガソリン車ほどではなく「何となく変わった感じはする」というのが正直な感想でした。
SAKURAの魅力 その2
EVならではの未来感漂うデザイン
良い意味で軽自動車っぽくなく、近未来感が漂うデザインがGoodでした。





SAKURAの魅力 その3
上質な車内空間
車内はとても明るく、内装の所々にシャンパンゴールドがあしらわれていて上品な空間が広がっていました。シートは、表面がふわふわしていて、芯の方は固い触感で、座っているととても気持ちよかったです。

運転席&助手席シートを1番低い位置、後ろに下げた状態にして158cmの私が座ると、こぶし5個分くらい頭上に余裕があります。足周りは、膝をピーンと伸ばして座ることができるくらいの広さがありました。

後席頭上はこぶし2個分くらいのスペースと、やや圧迫感がありました。助手席を1番後ろにスライドさせると足周りは こぶし4個分くらい、1番前にスライドさせると こぶし9個分くらいのスペースがあります。
軽自動車という区分で見た時に、決して広いとは言えないはずなのですが、足元のスペースがある&車内のデザインにより、かなり広々と感じてしまいます。
SAKURAの魅力 その4
ランニング&イニシャルコストの安さ
航続距離は、同メーカーのリーフのほぼ半分の180km(WLTCモード)となっていますが、日産調べによると軽自動車オーナーの1日あたりの平均走行距離が約30kmとのことなので、週末に満充電しておけば1週間は充電なしで乗れるという計算になっているそうです。
レギュラーガソリン1リットルの燃料費と1kWhあたりにかかる電気代を比べると後者の方が経済的だし、夜間に家で充電すれば電気代節約にも繋がるので、お財布にかなり優しいと言えそうです。ちなみに、家庭用EVコンセントは、最安価3万円から取り付け可能だそうです。
さらに、車両を購入するときは、国の補助金に加え、地方自治体の補助金も利用可能なので、車両価格が55万円以上差し引かれるというケースもあります(地方自治体によっては補助金が終了している場所アリ)。軽自動車税はグリーン化特例が適用され75%減、環境性能割は非課税など、税金面でもかなり優遇されています。
SAKURAの魅力 その5
車中泊は厳しいが使い勝手はバツグン
先にも述べましたが、デザイン性は抜群です。では、使い勝手は? ということで、あけすけなくお伝えしていきます。







それでは荷室をチェック。後席を1番後ろに下げて158cmの私が座るとこんな感じです。


以上、「SAKURA」の長期レビューでした! この記事では最低限押さえておきたいポイントを、動画では重箱の隅をつつくように詳しく解説&若干辛口コメントもしているので、よろしければご覧ください。
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筆者紹介:矢田部明子
中学生の頃、クルマのメカニズムに興味を持ち工業高等専門学校に入学。専門的な知識を学んできました。もちろん、クルマに乗るのも大好きで「ランドクルーザー60→ランドクルーザー76」と乗りついでいます。最近の唯一の癒しは、週末にオフロードに出かけることです!
クルマのメンテナンスなど工業高等専門学校で学んだ知識と経験を活かして、様々な角度からお役立ち情報をお届けしていきたいと思います。

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