日産自動車は3月4日、高齢ドライバーの安全走行を促進・啓発する「ハンドルぐるぐる体操体験会」を、東京・銀座のブランド発信拠点「NISSAN CROSSING」とメタバース上のバーチャルギャラリー「NISSAN CROSSING」をつないで同時開催しました。果たしてどんなイベントなのかということで、リアル側の「NISSAN CROSSING」にお邪魔し、リアルとバーチャルの融合イベントの様子をお届けします。
シニアドライバーが筋力と認知力を高め
安全に運転するための運動習慣





銀座5丁目にあるNISSAN CROSSINGは、銀座のシンボルとして親しまれている施設。ショールームは2階構成で、1階は展示スペース、2階部分は展示スペースのほか、カフェやグッズ販売のスペースも併設されています。取材した時は1階に新旧のフェアレディZ、2階部分に新型エクストレイルと人気のEV・サクラが展示されていました。
さて、「ハンドルぐるぐる体操」とは、主に高齢ドライバーの方々が筋力と認知力を高め安全なドライブができるよう、日々の生活の中で運動習慣をつけることを目的に開発されたものです。日産と新潟大学が共同でコンセプト検討を行ない、新潟大学が体操のプログラムを創作したものです。つまりちゃんと「エビデンス」がある体操なのです。
体操はハンドルに模した輪を持ち、3秒間4カウントで完結するリズミカルな音楽に乗せて、「リフレッシュ」「筋力アップ」「認知力アップ」の3項目を行ないます。体操を正しく継続して行なうことで、運転に必要な筋力、認知力を高める効果が期待され、高齢ドライバーに限らず健康増進効果が見込まれているのだそう。上の動画を見ながら実際にやってみると、最後のセクション(認知力アップ)が意外と難しかったりします。

日産自動車でメタバースを担当(と自認されている)する広報部・鵜飼さんにお話をうかがうと、「ハンドルぐるぐる体操」は2020年3月の発表以後、さまざまな場所でイベントを実施されていたのだそう。そして昨年、メタバース上でこの体験イベントを実施し、今回は2回目の開催なのです。では、どうしてメタバース内でやろうと考えたのでしょう。「まったく新しい方たちにリーチしたいと考えました。若い人たちにも日産自動車に興味を持っていただきたかったのです」と、今までクルマに接点がない人にも、日産をアピールしたいということで始めたことを明かしてくれました。


メタバース側は事前にエントリーをされた20名ほどが参加。リアル側は当日参加可能で、参加希望者にはプラスチックでできた輪が手渡されていました。
メタバース内と同時に体操がスタート



定刻になると大型スクリーンにメタバース側の映像がリアルタイムで映し出されました。そして、メタバース側と一緒に前出の動画を見ながら体操がスタート。鵜飼さんがリアル側の「体操のお姉さん」となって解説をしながら皆で体操をします。1回目が終わるとトークショーを開催。メタバース側の日産自動車担当者が、ハンドルぐるぐる体操の効果・効能を説明されていました。その後、2回目がスタート。

リアル側はメタバース側の様子が見えるのですが、一方、メタバース側は? というと、どうやらリアルタイムでメタバース側からリアル側の様子を見ることができない模様。ですので、2回目終了後、動画撮影していた1回目の様子をメタバース側のスクリーンで表示していました。わずかな時間のうちに、動画編集をされたスタッフの方、お疲れ様でした。

動画視聴が終わると3回目の「ハンドルぐるぐる体操」がスタート。集まった取材陣の一部も、カメラをハンドル代わりにして実際に体を動かしてみたりして、展示車(エクストレイル)の周りでみんなで楽しく体操をしました。

その後、鵜飼さんはヘッドマウントディスプレイをかぶってメタバース側へ行き、参加者全員にご挨拶。こうしてメタバースとリアルをつなげたイベントは、途中で回線が途切れるといったトラブルもなく無事終了しました。


鵜飼さんは「メタバースは想像しているより300倍面白いですよ」と、言葉を弾ませます。自分は、ヘッドマウントディスプレイをかぶって謎の動きをされる鵜飼さんの姿が面白いと思いつつ、メタバースって面白そうだなとも。

ちなみに3月15日からはメタバース上の「NISSAN CROSSING」で新しい機能が追加されるとのこと。リアルの「NISSAN CROSSING」にて提供している、日産のクルマや自分だけのオリジナルデザインで作ったMACCHI-ART(マキアート)をメタバース上のカフェでも体験できるほか、ギャラリー内を日産のロボットカー「エポロ(EPORO)」が案内役として自動走行するそうです。日産自動車のメタバースにこれからも注目です!

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