ジャンルの誕生から現在に至るまで、スマホは新製品が登場するたびに大画面化を繰り返してきた。高性能化やバッテリーの大容量化を受けてのものだが、一般ユーザーから小型モデルを要望する声は大きい。
昨年秋に販売終了した4.0インチのiPhone SEの中古価格が高騰、その後継機種と噂されるiPhone XEは新たなニュースが報道されるたびにSNSでトレンド入りしている。
 そんな市場のニーズに応えるべく、SB C&S(旧・ソフトバンク コマース&サービス)が4月18日に発表したのが、3.3インチHDの液晶ディスプレーを採用するAndroidスマホ「Palm Phone」だ。税込価格は4万4800円。IoTショールーム「+Style(プラススタイル)」で、4月24日に発売する。
 サイズは幅50.6×高さ96.6×厚さ7.4mm。およそクレジットカード並みの大きさで、手が小さい女性でも余裕で片手で操作できる。デザインやカメラの配置など、見た目は完全にiPhone。iPhone XR、iPhone 8と並べて比較すると、そのことがよくわかる。ミニiPhoneといっても差し支えないくらいだ。
 これまでも3インチ台のスマホは存在したが、性能としては中途半端なものが多かった。負荷の大きいアプリでは使い物にならないし、カメラ性能もイマイチ、普通のスマホをただ小型化しただけなので操作性が悪い…など、欠点が多すぎて、あまり魅力は感じなかった。
 しかし、「Palm Phone」は意外にも(というと失礼だが)かなり使える。
まず、スペックがメイン端末としても通用するレベル。チップセットはSnapdragon 435でメモリは3GB。高負荷のゲームは厳しいかもしれないが、動画視聴などは問題なくこなすことができる。カメラの有効画素数はメインが1200万画素、フロントが800万画素で記録用としては十分。ROMは32GBあるので、保存にも困らない。
 小さくても操作しやすいように、独自のインターフェースを採用しているのも特徴。ホーム画面はスマートウォッチライクにアプリのアイコンが大きく表示されているので、タップしやすい。文字入力は、さすがにキーボード入力は窮屈だったが、フリック入力はむしろ主流の5~6インチ台のスマホより快適な印象。
 「Palm Phone」はIP68規格の防水・防じん性能や顔認証機能、利用したいアプリの頭文字を画面に書くことでアプリにすばやくアクセスできるジェスチャーパッドにも対応する。画面内の電話やアプリの通知を非表示にするなど、画面を自由にカスタマイズできるのもうれしい。
 OSはAndroid 8.1 Oreo、バッテリー容量は800mAhで、充電時間は約31分で50%、約68分で100%。対応無線規格はWi-FiがIEEE 802.11b/g/n(2.4GHzのみ)、Bluetooth 4.2。
センサーはジャイロスコープ、GPS、近接センサー、光センサー、デジタルコンパスを搭載する。対応SIMはnanoSIM×1。ACアダプタとUSB Type Cケーブル。

【関連記事】
3インチ超小型スマホ「Soyes XS」日本語版、舶来ガジェットが国内販売へ
3.5インチのスマホが「Anica K-Touch i9強化版」が日本上陸
スマートウォッチを指の動きで操作、ジェスチャーコントローラー「FlickTek Clip」を試す
耳にかけてハンズフリー会話、世界初「1+2 人工知能翻訳システム」の翻訳機
スマート家電リモコンが進化、重さとサイズが半分の「RS-WFIREX4」
編集部おすすめ