一つはNTTドコモの「d払い」で、ペイのつかないQR・バーコード決済サービスだ。
もう一つが今回、主に取り上げる「QUICPay(クイックペイ)」だ。名称に「ペイ」と入っているが、QR・バーコード決済ではなく、カード型の「VISAのタッチ決済」や「Suica」などと同様、読み取り機にかざして決済する非接触決済となる。
●Google Payは銀行デビットカードに対応 日常の買い物に便利
他のGoogle提供サービスと異なり、Googleのウォレットサービス「Google Pay」はFeliCa搭載Android端末(おサイフケータイ対応機種)のみに対応。一方、FeliCaを搭載するiPhone 7以降は、Appleのウォレットサービス「Apple Pay」を利用できる。
Apple Payでは、「Apple Pay対応」と記載されたクレジットカードを取り込むと、タッチレスで決済が可能。Google Payは、それに加えてJCBデビット、SMBCデビットなどのGoogle Pay対応デビットカードの情報をそれぞれ登録してタッチレスで決済できる。
違いとして、Apple Payは決済時に原則、指紋認証や顔認証が必要だが、Google Payは不要。ただし、Apple Payでも、設定でエクスプレスカードを有効にし、あらかじめ設定しておくと、エクスプレスカード対応の交通系電子マネー・クレジットカードは認証不要になる。セキュリティ面で都度認証方式、利便性でシンプルな「認証なし」が勝るといえる。
●各社のキャンペーンはApple Card上陸に対する布石か
ご存知の通り、国内ではiPhoneシリーズが圧倒的な人気を誇る。
販売台数はもちろん、アクティブ利用者数でもiPhoneとAndroidの差はだいぶ開いているとみられる。専有率の高さから、米国では既に現地時間8月に正式サービスを開始したAppleの年会費無料のクレジットカード「Apple Card」が今後、日本でもスタートし、Apple Pay対応クレジットカードに加わると、少額から高額までキャッシュレス決済シーンを総取りしかねない。かつて「ソフトバンクのiPhone」がケータイのトレンドを変えたように、提携会社と組む日本版Apple Cardは、国内クレジットカード業界を大きく変える「黒船」になるという見方が出ている。
クイックペイのスマホ決済は、クイックペイ+加盟店で利用でき、クイックペイ加盟店ではプリペイドカード・デビットカード紐づけの場合は利用不可となる。この分かりにくさが、いまいち認知度が低い要因の一つと思われるが、ここにきて、クレジットカードの用途の一部を置き換えるかたちで、デビットカードが普及・定着しそうな兆しが出ている。
最も分かりやすい例は、三菱UFJ銀行が10月4日公開した新しいウォレットアプリ「MUFG Wallet」。第1弾は、デビットカード「三菱UFJ-VISAデビット」のみで、実質、Androidスマホ専用キャッシュレス決済サービスとなっている。
銀行口座から直接引き落とすデビットカードとGoogle Payが便利と知られるようになれば、iPhoneからAndroidに乗り換える動機づけになるかもしれない。よりセキュリティを気にするなら、MUFG Walletのように、専用アプリを使う手もある。クイックペイに限らず、便利でスピーディなスマホ決済の本命として非接触決済に注目だ。
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