●Visaのタッチ決済は電子マネー
Visaのタッチ決済とは、その名の通り、クレジットカードの国際ブランド「Visa」が提供する非接触型決済のことだ。以前、「Visa payWave」と呼ばれていたサービスが、Visaタッチ決済の名称になった。
分類でいうと、Visaタッチ決済は電子マネーに該当する。つまり、「Suica」などと同じジャンルのキャッシュレスということだ。ただし、Visaタッチ決済には海外規格「NFC Pay」が採用されており、Suicaなどに採用されている「FeliCa」と異なる点を覚えておこう。なお、NFC PayとはNFC(近距離無線通信規格)を利用した非接触型の決済サービスで、Type-AとType-Bが存在する。
●Visaタッチ決済を使うべき三つのメリット
Visaタッチ決済には、電子マネーならではのメリット、加えてクレジットカード関連のメリットなどが存在する。Visaタッチ決済を一発で理解できるように、ここでは押さえておきたい三つのメリットを解説する。
まず、一つ目のメリットは「かざすだけのスピーディーなお会計」ということだ。
例えば、スマートフォン(スマホ)決済サービスは専用アプリを開き、コードを店員に読み取ってもらう一方、Visaタッチ決済は専用端末にかざすだけ。支払いスピードは段違いだ。
二つ目のメリットは、「クレジットカードによるポイント還元が受けられる」ということだ。Visaタッチ決済は、クレジットカードやデビットカードに付帯する機能なので、そのカードに応じたポイント還元を受けることができる。
対応しているクレジットカードは、「三井住友VISAカード」「JALカード」「イオンカード」「オリコカード」など。例えば、「三井住友VISAクラシックカード」の場合、ポイント還元率が0.5%となる。つまり、1万円の買い物で50円分のポイントをためることができる。Visaタッチ決済を利用すれば、現金払いにはないメリットを享受できるのだ。
三つ目のメリットは、「世界標準規格でグローバルに利用可能」ということ。先述の通り、世界標準規格のNFC Payが採用されているためで、日本だけでなく世界中でVisaタッチ決済が使えて利便性が高い。
日本には非接触型決済として、これも先述の通り、Felicaなどが存在するが、独自規格のため海外で利用できない。これがタッチ決済の中での明確な差異化点。しかも、国内で使えるシーンも、どんどん広がっているのだ。
●グローバルなタッチ決済を有効活用しよう
海外でも、ますます利用できる店舗が増えているVisaタッチ決済。日本でもNFC Payを利用したタッチ決済が主流になる日は近いのではないか。いざというときに乗り遅れないためにも、今のうちにVisaタッチ決済が付帯したクレジットカードを発行しておくことを、おすすめしたい。(フリーライター・平本 良太)
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