富士フイルム富山化学は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者を対象とした抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠」(アビガン、一般名:ファビピラビル)の国内臨床第III相試験を開始した。

 アビガンは、すでに国内では抗インフルエンザウイルス薬として製造販売承認を取得している薬剤で、ウイルスのRNAポリメラーゼを選択的に阻害することでウイルスの増殖を防ぐというメカニズムを有している。
こうしたメカニズムの特徴から、インフルエンザウイルスと同種のRNAウイルスである新型コロナウイルスに対しても効果が期待され、臨床応用への検討が進んでいる。
 富士フイルム富山化学は、今回の国内臨床第III相試験で、COVID-19患者を対象にアビガン投与時の治療効果と安全性を確認していく。また、アビガンの増産準備を進め、すでに生産をスタートしている。今後、富士フイルムグループは、日本政府と各方面から寄せられているニーズに対応するため、国内外のパートナーとの連携体制を構築し、増産を加速していく。

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