全国の家電量販店やECショップでPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、3月のノートPCの販売台数前年比は96.3%。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛や部品供給不足による在庫切れで、昨年10月の消費増税直後以来、4カ月ぶりに前年を下回った。


 メーカー各社の販売台数前年比は、上位陣ではNEC(116.5%)、レノボ(120.7%)、ASUS(122.8%)が前年を超えたが、2月の伸びと比べれば落ち込んだ。不調が際立つのは55.9%と半減した富士通。Windows 7サポート終了に伴う駆け込みや新生活商戦を経て、在庫を確保できない状況が続いているようだ。
 販売台数シェアを週次推移でみると、1月20日週にレノボが富士通を上回り、それ以降は15~20%でNECに次ぐ2位につけている。アップルはWindows 7サポート終了直後からシェアが回復。3月末には「MacBook Air(2020)」を発売し、今後の上昇が予測される。
 シリーズ別ランキングでは、NECの「LAVIE Note Standard NS150/NA」がトップをキープ。AMD Ryzen 7を採用したモデルも好調で「LAVIE Note Standard NS600/RA」が2位、「LAVIE Note Standard NS600/NA」が9位にランクインしている。(BCN・大蔵 大輔)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計しているPOSデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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