一例をあげるならば、熟成すると味わいが変わって、また絶妙と思われる日本酒やワイン。キャッシュレス5%還元店舗で税込1万円分を購入すれば、ポイントやチャージ残高で500円相当が戻り、実質負担は9500円だ。購入金額が10万円なら実質負担9万5000円となり、さらに戻る金額が増える。
この話を酒好きの配偶者に話したところ、買い込むとすぐに飲んでしまうので節約にならないと反論された。ならば、すぐには消費しないが、そのうち確実に必要になる日用品、憧れの家電などを購入すれば損はないだろう。前者の一例としては自治体指定の有料ゴミ袋や普通のゴミ袋、後者はドラム式洗濯機や卓上型の食器洗い乾燥機、電動アシスト自転車、楽器・楽譜、知育玩具、ランドセルなどである。
銀行に預けていても利息は得られないが、買い物にあたって、購入店舗と支払方法を考えて最適化すれば得する。令和時代の「今だけ」の節約術である。ただし、キャッシュレス決済の手段によっては、5%または2%のキャッシュレス還元事業の還元分の受け取りが必要なので気をつけたい。筆頭は楽天Edyである。
●楽天Edyカード、PASMO愛用者は受け取り損ねに注意
Androidスマートフォン(スマホ)向けの「楽天Edyアプリ」を起動すると、「おサイフケータイ」(おサイフケータイ非対応機種は利用不可)と「Edyカード」の二つにタブが分かれている。
Edyギフトの受け取りはNFC搭載スマホが必須。保有していない場合は、店頭にある「Famiポート」などを利用するしかない。マイナンバーカードの読み取りにも必要となるので、NFC搭載スマホ(iPhone 7以降など)1台は所有しておきたい。
ちなみに、楽天EdyアプリはiPhone向けには提供していない。代わりに、キャッシュレス還元事業の開始後、iPhoneユーザーが店舗に行かずに還元分を受け取れる新たなアプリ「Edyカード用楽天Edyアプリ」をリリースした。Edyギフトの受け取り、楽天Edyの残高確認・利用履歴の確認ができるだけのアプリである。
関東私鉄沿線では知名度が高い「PASMO」も、キャッシュレス還元事業の還元分の受け取りには特別な手続きが必要。専用の「PASMOキャッシュレスポイント還元サービス」にPASMOを登録し、3回に分けて還元分を受け取る必要がある。ただし、第2期分は受け取り時期を第3期と同じ7月に延期し、第1期と同じ駅ではなく、セブン銀行ATMでの受け取りとなる予定。
キャッシュレス還元事業の対象となるキャッシュレス決済手段はかなり多く、ほかにも還元分の受け取りが面倒なケースがあるかもしれない。
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