アマゾンジャパンは、9月25日に発売したスマートスピーカー「Amazon Echo」シリーズ初となる車載モデル「Amazon Echo Auto(Echo Auto)」の発表会を9月30日に開催した。

 Echo Autoは、2018年に米国で招待制で販売を開始。
満を持して日本に上陸した。本体は長方形。サイズは、モバイルバッテリのようなコンパクトさで、持ち運びにも向いている。車載デバイスならではの工夫として、騒音が多い中でも正確に人の声を聞き分けられるようにマイクアレイを8基搭載した。
 車内への電源供給は、シガーソケットやUSBポートから行う。3.5mmオーディオケーブルやBluetoothでカーオーディオに接続し、付属のエアベントマウント(エアコンの送風口用アタッチメント)に設置する。
車種によって設置ができないなどのケースはほとんどなさそうだ。
 モーター・ジャーナリストの竹岡圭氏によると、「現在の自動車は車内でさまざまなことができるようになってきている。運転中にコントロールするので、メーカー各社は音声操作に注力している」という。ただ、プレミアム車であれば独自のAIを搭載するケースが増えているが、大衆車であればスマートフォンなどのディスプレイオーディオを使用することが多いようだ。
 新型コロナウイルス感染拡大によって、カーライフが変化していることもAIアシスタントの存在価値を高めている。現在、車は公共の交通機関の利用を控えて目的地に向かいたいというだけでなく、リビングのようにくつろぎたい、書斎代わりに使いたいという新たなニーズも生まれているからだ。

 竹岡氏は独自の音声アシスタントを搭載する車を使用しているが、Echo autoを試してみたところ、搭載するアシスタント以上に幅広いことができるようになったそうだ。税込み4980円という低価格なので、中古車もしくはカーシェアリングのような形態で車を利用している人でも導入しやすいこともメリットにあげた。
 できることは従来のEchoシリーズと変わらないが、通常のEchoがこなすことを車内でも実現したことにEcho Autoの意義はある。例えば、Alexaとしりとりする、といった通常であればお遊び程度の機能も、運転中は眠気防止などに役立ってくれる。ただのサポートAIではなく、もう一人の同乗者としてドライバーの役に立ってくれるというわけだ。
 当面は従来通りの販路で展開するが、今後要望があればカー用品ストアでの販売も検討していくという。
さまざまな生活の様式が変化する中で、カーライフの復権にもフォーカスがあたることが増えている。Echo Autoが手軽さと利便性を示せば、その新しい在り方の中にAIアシスタントが入り込んでくる余地は十分にありそうだ。(BCN・大蔵大輔)
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