4月30日に新しくiPhoneの取り扱いを開始する楽天モバイルは、Appleや一部の家電量販店が販売するSIMフリー版より高い独自価格を設定する一方で、初めてのプラン申し込みに限り、最大2万ポイント(5000+1万5000ポイント)還元し、実質一律2万円引きで販売する。

 楽天モバイルでの販売価格は、iPhone 12 64GBが10万1176円、iPhone SE(第2世代) 64GBが5万5170円など。
適用条件のある「初めてお申し込みでだれでも5,000円相当分ポイント還元」と「iPhoneを一緒にご購入で15,000円相当分ポイント還元」の二つのキャンペーン適用によるポイント還元を値引きとみなすと、国内最安だったSIMフリー版の価格を下回る。
 さらに、クレジット/デビットカードの一括払いで支払う場合と、分割払い時の初回のみ、購入代金に楽天ポイントを使用できるため、一度に最大50万ポイント使える楽天ダイヤモンド会員なら全額ポイントで支払うことも可能だ。なお、ダイヤモンド会員以外は一度に使えるポイント数が3万ポイントに制限されるため、最も安いiPhone SE 64GBであっても通常の支払いが必要。
 楽天ポイントは、「楽天市場」での買い物、楽天カードや「楽天ペイ」の利用、ポイントプレゼントキャンペーンへの応募などでたまる、オンライン・オフライン(実店舗)共通のポイントサービス。楽天モバイルのiPhone取り扱い開始によって、使いみちに困らない共通ポイントとして、楽天ポイントの価値が高まったといえるだろう。
 また、my 楽天モバイルで購入する端末の分割払いは、支払い方法として選んだクレジットカードの分割払いとなるため、通常、手数料がかかるところ、「楽天カード」なら分割手数料0円とする。なるべく負担を抑えたいなら、一括払いか楽天カード新規加入を選ぶしかなく、今回のiPhone取り扱い開始は、楽天カードの新規入会促進・退会防止策ともいえるだろう。
 人気ブランドのAppleと楽天の取り組みがこれだけで終わるとは思えない。国内での高いiPhoneのシェアを頼みにした第4のキャリア・楽天モバイルの今後の戦略に注目だ。(BCN・嵯峨野 芙美)
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