クアルコムは10月3~4日「Snapdragon X 搭載最新パソコン体験イベント~Snapdragon is at the heart of your PC~」をJR東京駅の八重洲中央改札外イベントスペースで開催した。

●メーカー5社のSnapdragon搭載PCが集結 道行く人が体験に訪れる
 クアルコムのSnapdragonといえば、スマートフォン向けのイメージが強いが、2024年からPC向けのCPUも展開している。
最近では同じモデルでも、インテルバージョン、クアルコムバージョンの二つを発売するメーカーも少なくないという。
 イベントでは、マイクロソフトASUS、デル・テクノロジーズ、ヒューレット・パッカード、レノボの5社からクアルコムのPC向けCPU「Snapdragon X」シリーズを搭載したモデルが展示された。また、来場者が体験できるブースも各モデルに設けられており「クアルコムってなんですか?」「クアルコムのファンなんです」といった来場者の声も聞かれ、取材日は平日にもかかわらず、賑わいを見せていた。
●モバイル向けから大きなPC用へ ユニークな発展を遂げたCPU
 これまでは、CPUと言えば主にインテルとAMDの2社だったが、クアルコムのCPUにはどんな特徴があるのだろうか。PC Business統括本部長の井田晶也氏は「当社はモバイル向けのCPUから始まった。つまり小さいものから大きいPC向けへ、他社とは真逆のところからスタートしている点がポイントです」と語る。
 主要2社は、PCのCPUをこれまで開発してきた。一方、クアルコムはスマートフォンやタブレットなどに搭載されるモバイル向けのCPU(SoC)をこれまで手掛け、PC向けにも参入してきた形。このルーツの違いは、同社の手掛けるCPUの特徴にも関連付けられる。
●ACアダプターは持ち歩かない スマホ感覚を可能とするクアルコムのSnapdragon X
 Snapdragon Xの大きな特徴は、その省エネ性能にある。同CPUを搭載したPCは1回の充電で最大22時間使用でき、長時間使用にも耐えうる性能を持っている。ちょうどスマホのような感覚で使用でき、少しの外出ならば、荷物になりがちなACアダプターを持つ必要もないのだ。

 また、Snapdragon Xならば、電源の接続有無に関わらずパフォーマンスが変わらないという。確かに、スマホならば、充電していないと性能が落ちるという話は聞いたことがないし、そもそも考えたこともなかった。この点はやはり、スマホ向けCPUを手掛けてきたからこその着眼点と言えよう。
●AI処理の速度が45TOPS 作業効率が上がってビジネスでも活躍!AI性能が充実
 Snapdragon Xシリーズは、AI処理に特化したNPUを搭載している点も注目ポイントだ。例えば、Snapdragon X Eliteであれば、AI処理の速度は45TOPS。これは、システムが1秒間に45兆回計算できるということ。エントリーモデルのPCでもこの速度が出せるというから、AI処理についても秀でていると言えそうだ。
 具体的にAIが使えると何ができるのか。モデルにもよるが、ある一定のスペックを満たした「Copilot+PC」であれば、便利な「リコール機能」が使用できる。これは、「ファイルの中身は何となくわかるが、具体的なファイル名はわからない」という時に便利な機能だ。入力したキーワードに沿ってファイル内まで検索をかけて、欲しいファイルを見つけ出してくれる。テキストとしての記載はなくとも、画像も認識して検索するので、これまでの検索方法とは異なり、さらに使いやすくなっている。

 AI技術を含め、最新のSnapdragon搭載PCが体験できるこのイベントは、10月18~19日にイオンモール福岡1Fイーストコート、10月25~26日にイオンモール広島府中1Fウェルカムコートでも開催する。開催時間はいずれも11~18時まで(BCN・寺澤克)。
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