人気アイドルグループ・嵐の二宮和也が一般女性と結婚すると12日、発表された。ジャニーズ事務所などが結婚相手を“一般女性”と公表したことに対して、思わぬところから「不義理」との声が上がっている。
Aさんは秋田市出身。日本テレビ系列局「秋田放送(ABS)」の局アナを経て、フリーに転身し、日本テレビ系の報道番組などに出演するなどしていた。二人の交際は16年7月に「女性セブン」(小学館)でスクープされ、二宮のファンを中心に大きな反響を呼んだ。その後、Aさんは昨年3月、所属事務所を退所し、“一般女性”になった。
今回の結婚発表で、Aさんが“一般女性”という表現になった理由をメディア関係者は次のように説明する。
「ジャニーズ事務所が『もう一般人だからプライバシー情報の報道はNG』とメディア各社に自粛を要請し、『元女子アナ』という表現にとどめるよう求められました」
交際発覚以来、Aさんへのバッシングはインターネット上で継続的に続いている。Twitter上では昨日の結婚発表を機に、二宮やAさんに対して危害をほのめかすような投稿も噴出している。二宮にとってもAさんにとっても「おめでたい話」なのだが、Aさんの名前が伏せられたことが腑に落ちないという声も上がっている。それは、Aさんの地元である秋田県内でも同じだった。
秋田での時間は重要ではなかったのか同県の観光業界関係者が話す。
「秋田県人会には柳葉敏郎さんや佐々木希さんなど、地元に対して特別に配慮してくれている芸能関係者の方も多いです。
今回、Aさんがご結婚されたことで、国民的スターの二宮さんと秋田とのご縁もできるのではと思ったのですが…。地元紙の秋田魁新報ですらAさんが秋田出身であること、秋田放送のアナウンサーであったことは触れられていません。いろんな批判はあるのかもしれませんが、こちらで過ごされた時間はあまり重要ではなかったのかなと、少し残念な気持ちです。公けに祝福したかったのですが、また騒動が落ち着いたら、お二人で秋田に遊びに来てほしいです」
地元出身の地方局の女子アナは、視聴者から親近感を得やすく人気が出ることが多い。そんな女子アナが全国区に打って出たともなれば、自然と応援する声も大きくなる。地元では、勝手連によるAさんファンのコミュニティーもあった。地元メディア関係者は次のように話す。
「ずっと応援していた視聴者もさることながら、放送関係者からも『育ての親にあたる俺たちと一緒に働いていたことは、なかったことになるのかな』とか『発表内容で秋田のことに触れられていないのは不義理ではないか』というぼやきが聞かれます。ご両親やこちらに迷惑をかけたくないという配慮があるのかもしれませんが、少し寂しいです」
確かに秋田魁新報電子版で12日に公開された記事『「嵐」二宮和也さん結婚 元アナウンサー女性と』をみてみると、結婚相手に関する情報は「元アナウンサーの女性(38)」としか説明されていなかった。結婚相手が仮にメディアに露出したことがない一般女性であっても、地元出身者ならもう少し深掘りして取材しそうなものだ。
一般的にジャニーズグループのコンサートが開かれるだけで、開催都市の飲食・宿泊業の売上は年間ベースで数倍に伸びるといわれている。来場したファンが、各地を観光したり、ライブ開催後もタレントが訪れた宿に泊まったりするからだ。地方経済界にとって、頼りにならない自治体の地方振興策より、よっぽど実効性のある振興事業が「ジャニーズ関係者と縁をつくり、最終的にライブやイベント、ドラマ、ミュージックビデオの撮影などを誘致する」ことなのだ。
今回、ジャニーズ事務所が“一般女性”としてAさんの情報を何も明かさなかったのは、二宮に相乗りしようとする外野の大騒ぎから距離を置きたかったのかもしれない。誹謗中傷に耳を傾けず、Aさんに降りかかる心ない言葉から守ろうとして「男気を貫いた」とされる二宮。堂々と世間の人々に祝われるのは、いつのことだろうか。
(文=編集部)