「平気でウソをつく」「二股は当たり前」――。人として最低な性格も、芸人にとっては一種の才能なのかもしれない。

 お笑いトリオ「安田大サーカス」のクロちゃんが、ここ最近“クズキャラ”で注目を集め、ついには初エッセイ本『クロか、シロか。クロちゃんの流儀』(PARCO出版)が出版されるなど、40歳を超えて大ブレイク中だ。

 クロちゃんの“クズぶり”が広く知られるようになったのは、バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)がきっかけ。番組では「モンスターハウス」と題する恋愛リアリティ企画を放送。クロちゃんと、イケメン男性、美女の合計6人が一軒家でシェアハウスをし、その模様を追いかけるという『テラスハウス』(フジテレビ系)のパロディーなのだが、そこで見せたクロちゃんの人間性が、視聴者の度肝を抜いた。

 クロちゃんは女性に二股をかけ、第三者には意気揚々と「めっちゃ僕モテてたでしょ?」と自慢げに語り、上から目線で女性を“値踏み”するかのような発言を繰り返す姿に、インターネット上では「本気で吐きそう」などと非難の声が噴出したのだ。

 さらに、日頃から空気を吸うがごとくウソをついていることも発覚。別の番組内で医師から減量するようにきつく言い渡され、ツイッターで「これから歩いて帰宅だしん」などと独特の口調で「ダイエットに励むボク」をアピールしていたが、実際には頻繁にタクシーに乗る姿をカメラにとらえられていた。

 そのため、たとえば「10月25日は3万歩オーバー。よく歩いたしんよー。ハーフマラソン以上の距離だしん!」というクロちゃんのツイートに対し、フォロワーからは次のようなコメントが寄せられていた。

「徒歩20分で1キロとして400分(6時間40分) これはうそですよね」

「ハーフマラソン以上のタクシー移動距離、ご苦労様でした」

お散歩作戦

 だが、以前クロちゃんを追跡取材したという週刊誌記者は、「3万歩オーバー」というツイートについて「100%嘘とは、いえないかもしれない」と語る。

「あれは10年ほど前のことでした。時間は日付をまたぐかどうかという頃、新宿・歌舞伎町の路上で、クロちゃんがキャバクラ嬢っぽいかわいらしい女性と一緒にいるのを見かけたんです。あとを追うと、2人は歩いて新大久保のほうへと向かっていきました。さては、これからアフターで韓国料理でも食べるのかなと思ったのですが……」

 ところが、2人はそのまま新大久保をスルーし、職安通りを西へと進み、時折り立ち止まりつつ足を進めていったのだという。

「女性はなんだか迷っているような雰囲気で、それをクロちゃんが説得しているように見えました。2人ともお酒が入っていたのもあったのでしょうが、最後はクロちゃんが押し切ったかっこう、女性もそれ以上、何もいうことはありませんでした。

 結局、2人は歌舞伎町から1時間近くも歩き、とある住宅街のアパートの前で立ち止まると、女性がカギを開けるのを待ちきれないとばかりに、クロちゃんは開いたドアから意気揚々と部屋の中に消えていきました。しばらくアパートの前で張り込んでいましたが、出てくる気配はありませんでした。もし日頃から複数の女性に対して、あのときのような“お散歩作戦”を仕掛けているのだとしたら、1日で3万歩というのも、あながちウソではないかもしれませんね」

 いまではツイッターのフォロワー数が60万人にせまるクロちゃん。タダモノではないようだ。

(文=編集部)