妻でフリーアナウンサーだった小林麻央さんが他界して約2年半が経過し、新恋人の存在が報じられたこともある歌舞伎俳優の市川海老蔵。報道は否定してきたが、昨年12月には自らブログで、歌舞伎界の先輩から再婚話を持ち掛けられたと告白。

「まだ難しいです。心が、、」と正直な心境を語った。

 そんな海老蔵は5月に十三代目市川團十郎白猿を襲名するが、7日には東京都内で記者会見し、東京・歌舞伎座で3カ月にわたり行う襲名披露興行の演目を発表。5、6月に「勧進帳」を上演、6月には長男の堀越勸玄くんが「外郎売(ういろううり)」で八代目市川新之助の名では初舞台を踏み、7月には「山姥(やまんば)」で親子共演することが明かされた。5月3日の公演初日で海老蔵は團十郎を、6月1日には勸玄くんが新之助をそれぞれ襲名する。

 会見では海老蔵が推し進めている「働き方改革」に関する話題も注目を集めた。これまで歌舞伎公演といえば25日間・昼夜計50公演が一般的だったが、今回の公演では5月と6月に1日ずつ休演日が設けられ、7月は1日3部制で20日間・計60公演と短期間に詰め込むかたちとなった。会見現場にいたメディア関係者は語る。

「これまでの海老蔵の訴えが松竹を動かしたということの表れでしょう。多くのメディアはその点に注目していました。伝統芸能の歌舞伎界にも少しではありますが、働き方改革が導入され始めたわけですから。これまでも歌舞伎俳優の公演期間中の過酷な労働が問題視されることも多く、海老蔵の実父の十二代目市川團十郎さんも66歳で亡くなり、妻の麻央さんも34歳で亡くなっています。

 海老蔵自身が2人のお子さんを支えていかなければいけない状況で、自身の健康について真剣に考えたのではないでしょうか。会見では、松竹の安孫子副社長が『一歩前進した』と話すと、海老蔵さんは『では二歩、三歩もまだあるんですか』と笑いながら返していました」

関係者を驚かせた発言

 会見では終始冗舌だった海老蔵だが、かつて海老蔵を襲名した時と比べて現在の心境を聞かれた際の返答に、歌舞伎に詳しい記者たちが内心驚く場面も見られたという。

「海老蔵は『(当時は)横を見れば父が十二代目市川團十郎として座ってくれてましたし、そして妻もまだ結婚はしていなかったですけど、順調なところだった』と話し始めたのです。しかし、海老蔵さんが襲名したのは2004年で、麻央さんと出会ったのは08年12月です。この年に麻央さんが番組で海老蔵にインタビューしたのが初めての出会いだったとご本人も語っています。

 04年当時といえば、海老蔵は女優の米倉涼子と交際しており、同年に行われた海老蔵の襲名披露公演にも米倉は姿を見せていました。もしかしたら、海老蔵さんの単なる記憶違いだったのかもしれませんが、そうした過去を知っている関係者は“あってはならない失言”と受け取め一瞬ヒヤッとしたかもしれません。もっとも、一部を除いて多くのメディアも松竹に気を使って“失言”については報じていませんでしたね」(前出と別のメディア関係者)

 最近は、仕事以外で外出して遊ぶこともなくなったと語る海老蔵。今は團十郎襲名にすべてを注ぎ込んでいるのだろう。

(文=編集部)

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