「オヒョイさん」の愛称で親しまれた俳優の藤村俊二さんが1月25日、心筋梗塞による心不全で亡くなった。ひょうひょうとした語り口と雰囲気で人気だったが、死去の裏では遺族と藤村さんの元妻Aさんの間にいまだに溝があるという。



 藤村さんは1996年に28歳年下のAさんと再婚。Aさんは藤村さんの所属事務所社長兼マネージャーとして、藤村さんを支えた。

「溝のきっかけとなったのは、Aさんのインタビュー記事でした。Aさんは2011年に事務所社長から退きましたが、15年に週刊誌のインタビューを受け、藤村さんが病気療養中であり、芸能界を引退したと報告した。寝耳に水だった藤村さんの長男側はこれを否定。長男は『なぜ勝手なことを言うんだ。
全部の仕事を降りたけど引退はせず、復帰を目指していたのに』と憤慨したそうです」(芸能事務所関係者)

 当時の藤村さんの所属事務所「オフィスオヒョイ」の法人登記簿によれば、取締役はAさんで、11年1月31日の株主総会の議決で解散が決定。清算人はAさんが務め、清算が結了した後、同年7月22日に解散している。その約4年後にAさんは藤村さんの引退を発表してしまったわけだ。

 そして長男は藤村さんの新事務所「有限会社オヒョイアンドサンズ」の社長に就任した。

「サンズは『Sons』、つまり息子という意味です。自身が藤村さんのマネジメントをしていく意志を込め、さらにAさんとの決別を強調したといわれています」(テレビ局関係者)

 藤村さんは1月に死去し、長男は2月1日に開いた会見で、報道陣から質問されていないにもかかわらず、藤村さんがAさんと13年頃に離婚していた事実を明らかにした。


「ご長男としては、離婚を発表してスッキリさせたかったのだろう」(同)

 そして2月14日に東京・長泉寺で献花の会が行われ、約600人が出席した。

「そのなかにAさんの姿はなかったようだ。むしろ、遺族側にAさんの話をすることすらはばかられるような、ピリピリした空気があった。ベテラン俳優は亡くなると、生前に交際していた女性との問題が再燃しやすい。愛川欽也さんしかり、松方弘樹さんしかりです。とはいえ、これでご長男らご遺族としてもスッキリしたようです」(同)

(文=編集部)