タレント・山田邦子の所属事務所への“苦言”が独立騒動に発展するかと思われたが、速くも沈静化の様相を見せている。

 ことの発端は、山田が自身のブログに綴った、デビュー当時から所属する太田プロダクションへの愚痴。

山田は先月、長唄の最大流派「杵勝会」の全国大会歌舞伎座公演に出演し、29日にはブログ上で長唄の会を無事終えたことを報告した上で、次のように投稿。

「39年所属しておりました太田プロダクションの事務所スタッフには誰ひとりも観てもらえなかったことがとても残念でした」
「この事は新しい令和の年に向けいろいろ整理が付く、出来事にもなりました。残念です」

 これを受けて、一部週刊誌が本人を直撃するなど、ちょっとした騒動へ発展していたが、今月21日、山田は自身のデビュー40周年記念公演「山田邦子の門」の上映発表で釈明。事務所と話し合いの結果、今のところ辞めることはないと表明したが、一連の山田の言動を業界関係者の多くは、冷ややかな目で見ているという。

「事務所の後輩でもある有吉弘行もラジオ番組で言っていましたが、騒動などという事態ではないようですよ。邦子さんは若くして売れて、一時は自身の冠番組を何本も抱えていた事務所の屋台骨でしたから、大ベテランとなった今、たとえ以前ほどは仕事に精力的ではないにしても“女王様気質”が抜けないんです。昔からいる事務所スタッフのなかには、そういう山田に辟易している人がいるのも確かです。一時かなり叩かれていましたが、ワガママなところがあって、よくこの手の愚痴はもらしていたのですが、今回はSNSという公の場でボヤいてしまったものだから、騒ぎになってしまっただけなんです。本人は辞める気なんてさらさらないと思いますよ」(芸能事務所関係者)

 山田によれば、今回の40周年記念公演は、もともと親交のあった演出家でプロデューサーの水木英昭氏との個人的な話し合いのなかで企画、実現した舞台だというが、舞台関係者はいう。

「邦子さんほどの大物になれば、本人の人脈で仕事が決まっていくことはよくある話です。しかし、裏ではちゃんと事務所スタッフが動いています。邦子さんレベルになれば、事務所が仕事を取ってくるというより、オファーがあるかどうかは、本人次第ですよ」

●記者への暴言

 山田といえば1995年、現在の配偶者と交際中に不倫と報じられ、芸能リポーターの井上公造氏に直撃取材されて激怒。
その時、「お前モテないだろう」「バカじゃないの」と罵倒する姿がテレビで放送され、山田が収録現場などで見せるワガママな態度やスタッフへの対応の悪さなどが週刊誌に書き立てられ、山田のイメージは一気に崩れた。それまでは「好きなタレント調査」といった類の調査では高い好感度を誇っていたが、急降下。冠番組やテレビCMなどが次々となくなり、第一線からは外れていった。

邦ちゃんは、今さら昔のような活躍をする気もないみたい。若い時に稼ぐだけ稼いで、経済的にはまったく困っていないし、今だって仕事がないわけではないですから。ただ、若い頃の功績を思えば、邦ちゃんの晴れ舞台でもある『長唄の会』に太田プロのスタッフが誰も顔を出さないというのは、やっぱり事務所の功労者に対して失礼でしょう。最低限の礼儀を尽くしていれば、邦ちゃんも気分を悪くするような人ではないですから」(テレビ局関係者)

 今さら山田にイメージアップを図ろうという気もないだろうが、今回はSNSが災いの元となったようだ。
(文=編集部)

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