デカい、重い、使いづらいIKEAの家具

 休日は車でIKEAに行って、家具を買って店内のカフェでひと息……なんていかにもリア充っぽい生活だ。でも実際にIKEAの家具を見てみると、とにかくサイズがデカい。

リビング用のソファは電車の七人掛けのシートみたいだし、サイドテーブルは50センチ四方もあってなかなかの存在感があるし、カーテンにいたっては長さは250センチと(※お直しは出来る)、どれも日本の住宅事情とは合ってはいない。
 あのだだっ広いIKEAの店内で見ると、オシャレに見える家具も部屋に持ち帰ってみたら、やっぱりデカすぎた。そんな思いをした人は多いはずだ。

 問題はデカいサイズだけじゃない。壁に取り付けて使う家具が多いことだ。無印良品でも「壁に付けられる家具」というシリーズがあるが、留め具は1箇所につき3本の細いピンで止めるようになっていて、外した後もかなり目立たないようになっている。

でもIKEAの場合、留め具はネジだ。
 もし賃貸住宅で住んでいるのなら、壁に穴を開けてまでして家具を設置したい人なんていないだろう。退去後の補修請求額を考えると、恐ろしい行為だ。
 そんなわけでIKEAの商品は、どうやっても、日本でのひとり暮らしや賃貸住宅には不向きだと考えられていた。

 ところが、先日IKEAに行ってみたら、かなり商品構成が改良、というか割と入れ替わっていたのだ。
 ドアや扉に引っかけて使う家具が増えていた。

最近よく雑貨屋で見かける、玄関やトイレのドアの上のところに引っかけるフックなどだ。これならネジ穴を開けなくていいし、引っ越した先でもそのまま使えるため、20~30代の都会暮らしに浸透しているのだ。
 IKEAも本国の家具をそのまま日本に持ってきても、受け入れられないということにやっと気付いたのかもしれない。

(文・ちからうどん)

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