東京都千代田区大手町の「将門公の首塚」。現在でも「首塚に背を向けると祟られる」という言い伝えがあり、周囲のオフィスビルではデスクは全て首塚に向けているところもあるそうです。将門公の威力は凄まじいですね。
平将門は平安時代中期に活躍した人物。親族との諍いをきっかけに謀反を起こし「新皇」を名乗るも逆賊とみなされ討伐されてしまいます。将門公の首が京の都から故郷の茨城目指して飛んだという伝説は有名な話です(想像するとなんとも恐ろしい光景ですが......)。
東京都にある将門公にゆかりの神社や仏閣を地図上で辿ると、なんと北斗七星の形になるのだとか。意図的かはたまた偶然か――もし意図があるとしたら誰が何の為に......? 真偽の程は書籍『帝都物語』(荒俣宏著、角川文庫)、『平将門魔方陣』(加門七海著、河出文庫)でお確かめください。
2. 東京はスリバチ状地形の宝庫地図を眺めるのが好きな方におすすめの書籍が『凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩』(皆川典久著、洋泉社)。眺めるだけでなく実際に歩いて楽しめる3Dマップが付いていて、高低差を楽しもうという今までにない地図本です。
著者の皆川典久氏は東京の地形のおもしろさに目覚め「東京スリバチ学会」を設立。
今や大人気の観光スポットとなった東京スカイツリーですが、そのおかげで東京タワーの存在もクローズアップされています。今やふたつの塔は東京になくてはならない存在。そんな両塔の不思議な関係性を知りたい方は是非とも『東京スカイツリーと東京タワー』(細野透著、建築資料研究社)をご一読ください。
平安時代後期に書かれた世界最古の庭園指南書『作庭記』には、まるで今を予言するかのような次の言葉が書かれていたところから物語は展開していきます。「裏鬼門に立つ東京タワーが鬼門に立つスカイツリーを迎え入れる場合に限って、スカイツリーは不幸を免れる」――。陰陽道により「鬼や魔物が出入りし、万事に忌み嫌われる方角」とされる「鬼門」は北東の方角。「裏鬼門」はその反対側の方角、南西を意味し、こちらも良くない方角とされてきました。
なぜ両塔は東京都を護るように鬼門と裏鬼門に建設されたのか。それは、両塔はお互いになくてはならない存在だったから――、など、東京スカイツリーと東京タワーの隠された正体が浮き彫りになる1冊です。
人々を魅了してやまない東京には、まだまだ謎が潜んでいます。謎の断片を追いかけたいという方は、ぜひ手にとってみてください。
photo by Thinkstock/Getty Images
(文/六島京)
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