かつては社会人の必需品と言われた腕時計。しかし、最近は携帯電話やスマホで時間を確認する人も多く、腕時計を着けない人も増えている。


そんな腕時計をめぐって5月21日、2ちゃんねるに興味深いスレッドが立った。会社で上司から「48回払いでも、60回払いでも高級時計を買え」と言われたというのだ。


■「そんなこと言うような会社は絶対ブラック」批判の声が続出



スレ主の職業は明らかではないが、人と接する機会が多い営業などの業種と思われる。会社の上司である専務から、高級腕時計を買うように勧められ、「(支払いが)本当に苦しいなら利息分は出すから」とまで言われているが、どうも気乗りがしないようだ。


この投稿に対して、


「利息だけ払うってどんなやねん」
「なにそれ 専務がポンと買ってくれるわけじゃないのかよ 」


といった批判的なコメントが殺到。170万の腕時計を自分で付けているという人も「そんなこと言うような会社は絶対ブラックだから俺なら辞める 残ってもいいことないよ」と書き込んでいる。


しかし一部では、「ローンまで組む値段とまではいかんくても、数十万とかなら良さげなやつ買ったら損は無いと思うけどなぁ 社会人なら尚更」と肯定的な意見もあった。


ただ、今の時代はやはり打ち合わせをするのもPCやタブレットなどを使うのが普通だ。そのため、「ようはそういった習慣がない昔ながらの会社や人と話す時用のために一つ数万のをデスクに置いとけばいいだけや。それ以外でつける必要もわざわざ高いのつける必要もない」というコメントもある。


■「高い買い物をすれば、もっとお金を稼ぎたいというマインドになる」


ネット上ではこれまでも、社会人の時間確認に腕時計が必要かについてのトピックが多く立ち上がっている。


キャリコネニュースでは、2015年4月に「『スマホで時間確認』は顧客に失礼なのか 『社会人なんだから腕時計ぐらいしなさい』の声も」という記事を公開。


賛否両論はあったものの、「顧客の前で腕時計見るのも十分失礼だと思う」など、スマホでの時間確認は社会人として失礼だという意見が多く見られた。


実際、腕時計人気は衰えていない。矢野経済研究所が今年1月に発表した「国内時計市場に関する調査結果2015」によると、腕時計の市場規模は伸び続けている。同調査では「自分用に高額品を購入する消費傾向がある」とあり、今なお一定の需要があるようだ。


余談だが、筆者が過去に勤務した会社でも、上司から高級腕時計の購入を勧められたことがあった。その理由を上司に尋ねたところ、「高いお金を払って買う喜びを味わうことで、もっとお金を稼ぎたいというマインドが出て、仕事を頑張ろうとするんだ」と話していた。

もっとも、筆者は最後まで買わなかったが……。


社会人の腕時計には、様々な思惑が交錯しているようだ。


あわせてよみたい:「30歳で年収500万だけ?」に激怒!