『舞台「魍魎の匣」』が6月21日から東京・天王洲の銀河劇場、7月4日から兵庫・AiiA 2.5 Theater Kobeで上演される。

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京極夏彦の「百鬼夜行」シリーズ2作目となる『魍魎の匣』を舞台化する同作。
「百鬼夜行」シリーズは昭和20年代後半の日本を舞台に、「憑物落とし」を副業にする古本屋の「京極堂」こと中禅寺秋彦、鬱気味の冴えない小説家・関口巽、「推理をしない」探偵・榎木津礼二郎、熱血刑事の木場修太郎たちが織り成す物語を描く作品で、これまでに9作が刊行されている。『魍魎の匣』は2007年に実写映画が公開されたほか、2008年にテレビアニメ化された。

主演を務めるのは橘ケンチ(EXILE、EXILE THE SECOND)。脚本を『舞台「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」』などの畑雅文、演出を『舞台「鉄コン筋クリート」』などの松崎史也が手掛ける。橘は「鍵となる魍魎の存在をどう表現していくのか、そして人間の死生観が垣間見えるようなとても奥行きのある作品なので、演者としてこれ以上ないやりがいを感じています。明るく華やかな作品というよりは、観ていただく方々の心の奥底に深い衝撃を投げかけるような世界観になるのではないかと思っています」と意気込みを語っている。


原作者の京極夏彦は「匣に詰められた忌まわしい妖物は、舞台という新しい匣に移されるのだそうです。血肉を得た言葉は、声となり動きとなって、演劇という端境を作り出すのでしょう。そこに果たしてどのような魍魎が涌き出ずるのか、今から愉しみでなりません」とコメントを寄せている。

詳細は後日発表予定。チケットの一般販売は5月19日10:00からスタートする。

■橘ケンチ(EXILE、EXILE THE SECOND)のコメント
京極夏彦先生の『魍魎の匣』という作品を舞台化させていただけることになり、大変光栄に思っています。

鍵となる魍魎の存在をどう表現していくのか、そして人間の死生観が垣間見えるようなとても奥行きのある作品なの
で、演者としてこれ以上ないやりがいを感じています。明るく華やかな作品というよりは、観ていただく方々の心の奥
底に深い衝撃を投げかけるような世界観になるのではないかと思っています。
皆様を『魍魎の匣』中毒にできたら、、と願っています。是非楽しみにしていて下さい。

■京極夏彦のコメント
魍魎は、この世のものではありません。
この世とあの世の端境に棲みつく化生のものです。

当然、簡単に逢えるものではありません。
魍魎の姿をとらえるためには、数え切れないほどの呪文が必要だったのです。
そこで、言葉を集め文を紡ぎ、魍魎を小説という匣に閉じ込めようとしてみました。
もう、四半世紀も前のことです。うまくいったかどうかはわかりませんが、『魍魎の匣』という小説は出来上がりました。そして時代は移り変わり、匣に詰められた忌まわしい妖物は、舞台という新しい匣に移されるのだそうです。

血肉を得た言葉は、声となり動きとなって、演劇という端境を作り出すのでしょう。
そこに果たしてどのような魍魎が涌き出ずるのか、今から愉しみでなりません。