Text by CINRA編集部
毎週更新のCINRAプレイリスト「Songs We Dance To」。2022年5月16日週更新のプレイリストのなかでも編集部員が特におすすめしたい楽曲を紹介します。
VaVaの約3年ぶりとなる新作『VVARP』の先行配信曲。2008年にリリースされたチップチューン・クラシックを独自解釈で再構築したというトラックからは前作『VVORLD』で確立されたサウンドからのさらなる洗練を、<迷走を抱き 激動の傾向を壊し一生涯 / CHAINSAW MANばり / 切り刻む抵抗の誓い>というナーディでリアルなラップからは芯のブレなさを感じさせる。<俺のtAtu musicだから Identity>というリリックを<ギャルが踊る汗 Vidal Sassoon / ファンがいれてるVaVaのタトゥー>というライムで回収しているのも熱い。これはアンセム誕生の予感。
羊文学と台湾のアーティストLÜCYがコラボレーション。かねてより羊文学の音楽が好きだったというLÜCYからのアプローチを受け、羊文学の3人もまたLÜCYの音楽性に共感したことで実現した。台湾と日本、遠隔でのリモートセッションを重ね、制作していったという。作詞はLÜCYと塩塚モエカが共作で手がけ、お互いの言語が共存する歌詞に仕上がっている。途中から聞こえてくる日本語歌詞や、羊文学が担当したというバンドアレンジがとても気持ちいい。
Ryurisickoとomorashimiaによる新世代デュオCH!KUB!による1stシングル。SoundCloud上で発表されてきた楽曲たちやTohjiら主催のイベント『u-ha』への出演などにより水面下で注目を集めるなか、待望のリリースとなった。ハイパーなトラックとポップなメロディに乗せてアンビバレントな感情が歌われる、痛切なラブソングに仕上がっている。
昨年実施されたfelicity / P-VINEと牧村憲一によるオーディション出身の新人の第2弾シングル。1990年代に伝説的なグループを手がけたあの2人による久々の協働、という期待を裏切らない、瑞々しくもどこか超然とした歌が印象に残る。ベッドルームを浮遊し、漂うようなトラックは淡く切なげ。注目のアーティストの登場です。
このほかにも、今週はtofubeats、My Chemical Romance、The Smile、Måneskin、田我流、どんぐりず、ASTRO、古川麦、LAURELなどの新曲30曲を追加。CINRA編集部がいま聴いている曲をセレクトするプレイリスト「Songs We Dance To」は、Apple Musicで毎週水曜に更新中。