見慣れないモデルということもあるでしょうが、それを差し引いてもカッコいい!

パジェロ スポーツと2011年8月まで輸入販売されていたトライトンも十勝スピードウェイの特設雪上コースに用意されていました。なお、残念ながら両モデルともに日本導入の予定はないようです。

パジェロと同じ「スーパーセレクト4WD-2(SS4-W)」を搭載するパジェロ スポーツとトライトンですが、パジェロがセンターデフによる「33:67」の不等トルク配分を採用するのに対し、パジェロ スポーツとトライトンはトルセンデフによる「40:60」の前後トルク配分になっています。

なお、従来の「SS4」は、トランスファーのセレクターが機械式でしたが、「SS4-2(2=ローマ数字表記)」では、電動切り替え式になり、イージーかつ上質な操作感を得ているのも特徴。

駆動の切り替えは、FRベースならではの軽快なステアフィールが得られる「2H(FR)」、前後不等トルク配分によるFR的なハンドリングを残しながらトラクション性をバランスさせたフルタイム式の「4H」、センターデフをロックさせることで4輪に駆動力を配分する悪路向けの「4HLc」、岩場などで各輪が均一に接地していない状況や泥ねい地などでより大きな駆動力を発揮する「4LLc」の4つが用意されています。

雪上では「4HLc」を中心に、「4H」も試しましたが、1.8tを超える両モデルともに「4HLc」なら重さもあって背の高さを抱かせない安定感があり、滑り出すと止まらなくなりそう……。

また、タイで生産されているトライトンは、「SS4-2」に加えて、「イージーセレクト4WD」も用意。こちらは4Hでも前後直結状態になり、前後輪に確実にトラクションを伝えられる利点があり、より悪路に向く4WDになっています。

ただし、タイトコーナーブレーキング現象というデメリットもあります。

トライトンでは、ダイヤル式のドライブモードセレクトレバーを採用することで、通常時は「2H」、砂地や雪道では「4H」、高い悪路走破性を要する時は「4L」に容易に変えることができます。

(塚田勝弘)

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