台湾のGogoro(ゴゴロ)社と住友商事が石垣島で電動スクーター「スマートスクーター」の実証実験を年内にも開始すると発表しました。

Gogoro(ゴゴロ)社は、台湾で有名なスタートアップ企業。

台湾の台北などですでに「スマートスクーター」のシェアリングサービス、そして販売もしていて、パリやベルリンでもすでに電動スクーター「スマートスクーター」を開始しています。年内にもスタートさせる石垣島の実証実験は、台湾以外では3カ国目になります。

パナソニック製のバッテリー(バッテリーパックを2つ)を搭載した「スマートスクーター」は、1回の充電で100kmの走行が可能だそう。バッテリーは毎回充電するのではなく、ユーザーが充電ステーション「GoStation」に出向き、充電済みバッテリーに交換。空のバッテリーと充電済みバッテリーの交換時間は6分で済むそう。

日本ではまず、石垣島での実証実験からスタートするのは、観光客が爆発的に増えていて、環境汚染なども懸念されることから石垣市とタッグを組むことでクリーンな移動手段(足)を確保するというのが狙い。

なお、台湾や韓国、香港、そして日本人の観光客はもちろん、地元の人にも使ってもらいたいとしています。

現時点では、価格などのサービスは詰めている段階とのことで、石垣島にあるレンタサイクルなどを見ながら(もちろん、電動スクーターなので価格は高くなるでしょうが)決定したいとしています。さらに、石垣島では石垣市の協力によりソーラーパネルを使った太陽光発電などで生み出された電気も使用する予定。

Gogoro社のホレイス・ルークCEOは、日本での今後のビジョンとして、石垣島の実証実験にとどまらず、都市部での展開も描いているそうです。まだビジョンと前提していますが、今後の動きにも注目が集まるのは間違いなさそう。

ご存じのとおり、オートバイが「駐禁」の対象になり、電動アシスト付自転車が伸びた日本ではバイク離れが進んでいるだけに、都市部での電動オートバイシェアリングがビジネスとして成立するのか気になります。

また、Gogoroは単なるオートバイメーカーでもシェアリングサービス会社でもなく、都市部での新たな電力(電源)サービスを提供するとしています。

Gogoroのビジネスは、オープンプラットフォームになっているのが特徴で、いまは二輪ですが、対象となるモビリティは三輪でも四輪でもいいので、日本でもさらなるビジネスパートナーを募るとしています。

(文/写真 塚田勝弘)