NTTは6月27日、NTTアーバンソリューションズが手掛ける「名古屋市東区東桜一丁目エリア(東桜街区)」で、スマートシティ運用モデルに関する国際規格である「ISO37106」について、世界で2例目となる「レベル4」認証(BSI認証)を取得したことを発表した。

NTTは、地域・住民の幸せ(Well-Being)の最大化の実現に向け、街づくりを支援するプログラム「Sustainable Smart City Partner Program(SSPP)」に取り組んでおり、その中で、スマートシティの成熟度合いや、まちの豊かさを可視化する指標の一つであるスマートシティの国際認証取得支援を進めている。


スマートシティに関するISO規格の一つである「ISO37106」は、スマートシティの戦略策定および管理運用のプロセスを評価する国際規格で、特に「ビジョンが明確」「ひと中心」「デジタル活用」「オープンで協調的」な街づくりであることの成熟度が評価される。BSIによる評価のレベルは1から5まであり、レベル3以上でBSIのkitemarkが付与される。

現在認証されている最高レベルはレベル4で今回の東桜街区は、世界で2例目のレベル4認定。東桜街区は2022年2月に日本初となるレベル3を取得していたが、レベル4ではISO37106の各要求項目のプロセスの「成果が測定」されていることが求められていたという。

東桜街区の評価ポイントは以下の通り。

・シティビジョン同街区では「時間と空間からの解放」というビジョンを掲げ、「入居者専用ラウンジ」「屋上テラス」を準備、混雑状況がアプリやサイネージで可視化されABWを実現するという価値を提供することを目指している。
「施設稼働率」というKPIを設定し、「入居者専用ラウンジ」「屋上テラス」の認知と混雑状況に応じて利用を案内する環境を提供することにより、施設稼働率とともに施設満足度も高まっていることが評価された。

・リーダーシップ、ガバナンス、アカウンタビリティトラブル対応について、即座に責任者にエスカレーションされ、対策を迅速に立案/実行し、テナント等ステークホルダーとのミーティングなどを通じて真摯に解決に努めたことや、ステークホルダーインタビューでも高い満足度、信頼度を確認できたことが評価された。

・ベネフィットデリバリー(便益/価値の提供)ステークホルダーとの定期ミーティングや街アプリの「気づき投稿」など、デジタルも活用したさまざまなチャネルから要望やニーズを収集し、改善活動を実施することで満足度向上に寄与していることや、AIカメラで監視することで安心安全の向上に寄与していることなどが評価された。