俳優で歌手の山下智久が、5年ぶりとなるニューアルバム『Sweet Vision』を7月19日にリリース。8月11日より3都市6公演のアリーナツアーを開催する。
ニューアルバム『Sweet Vision』は、リード曲「Sweet Vision」、主演映画『SEE HEAR LOVE 見えなくても聞こえなくても愛してる』の主題歌「I See You」に加え、アジア各国で配信ストアチャート1位を記録した「Beautiful World」、Huluオリジナル『THE HEAD Season2』エンディング・テーマ「Dancing in a Dream」など、多くの話題を呼んだ楽曲を収録している。
山下は同アルバムに、明るい未来を描いていく力になってほしいという思いを込めたという。
「自分の人生を振り返ってみても、頭に浮かぶビジョンがすべての現実を作り出していくことにつながっていると思っていて。僕自身5年後、10年後の自分を常に思い浮かべながら行動しているのですが、応援してくださっている方やアルバムを聴いてくださった方が未来の明るいビジョンを描ける手助けになるような音楽を届けられたらという思いで制作しました」
山下が作詞を手掛けたリード曲「Sweet Vision」も、明るい未来を描いていきたいと感じさせる楽曲に。
「僕の理想を込めつつ、リアルも混ぜつつ、なるべく強く希望を抱ける自分でいたいという気持ちがあります。そして、未来が変わると過去が変わると思っているので、常に前に進んでいく力は忘れたくないという思いも込めています」
そして、「自分が心地いいと思う音楽」を作って届けたいという思いが強くなっていると語る。
「今の時代、流行はあってないようなものだなと。海外では昔のシティ・ポップがすごく取り上げられていたり、国によっても反応する曲が違ったり、もちろん世代によっても違うし、より正解がないという感覚があるので、シンプルに今の自分が心地いいと感じるものを意識しています。今の自分がほしいもの、それが僕の中でキーワードになっています」
また、コロナ禍で音楽の力を改めて感じたという。
「コロナ禍で音楽に励まされる瞬間を自分自身も体感できました。
そして、「ポジティブなほうが今の自分に合っている。暗い世の中だったので、少しでも光のほうを意識していけたら」と自身の音楽性について言及。音楽の幅を広げていきたいという思いもあり、本作でも新しい挑戦があった。
「バラード系は今まであまりやってこなかったので新しさがあるかなと。『I See You』は今までの自分の楽曲になかった曲だと思います」と言い、「可能性はできるだけ広げていきたい」と今後も自身の魅力を広げていきたいと語る。
俳優業と音楽活動「2つがあってバランスが取れている」
音楽活動も俳優業も行っている山下。「撮影などがあるとそのことしか考えられなくなり、器用にできないです。理想は、23年は音楽だけ、24年は演技だけのほうが気持ち的には楽ですが、なかなかそうはいかないので。年齢を重ねてより同時進行は難しくなりました。一個一個掘り下げて、深さを出していかないといけないので、両方やるというのは不可能に近いです」
二刀流だからこそ、出演作の楽曲を自分が担当することもあるが、「ありがたい名誉なことだなと思います」と喜びを語る。そして、俳優業と歌手活動の並行は難しくてもやはりどちらも欠かせない大切なものだという。
「ずっと昔から音楽にも演技にも関わらせてもらっていて、その2つがあってバランスが取れているような気がするので、楽しみながらやらせていただいています。相乗効果もあると思います。音楽をやっていることで意識が広がっていて、役を作ることにもいい影響を与えていると思うので、両方やれていることはすごくプラスだと感じています」
今後も二刀流で? と確認すると、「二刀流を極めていきたいです」とにっこり。そのバランスについては「流れに身を任せている」と言い、「自分が楽しいな、わくわくするなと思うことをその瞬間にやりたいという気持ちが強いので」と話した。
今回のアルバムリリースは、コンサートのタイミングにあわせて決めた。「コンサートをいつできるかとずっと狙っていて、それがこのタイミングになったので、その前にアルバムをリリースしたいなと。
ライブは8月11日・12日に愛知、8月15日・16日兵庫、9月2日・3日に神奈川で開催する。
「皆さんにとって長い期間、思い出に残るようなコンサートにしたいと思っています。楽しいとか切ないとか、感情の波を作れるような、いろんな場面が作れるようなものにしたいなと。その幅が広い方が面白いと思うので、高低差をつけてやっていきたいと思います」
そして、5年前との自分との違いもにじみ出てくると予想する。
「どういうところに新しさが出せるのか色々考えていますが、5年前の僕とは違うので、それをいい表現に変えられたらいいなと。楽しんでもらいたいという気持ちのもとで、いろんなものを一緒に発散して、心をクリアにできるようなコンサートにしたいです」
コロナ禍でオンラインライブも開催したが、有観客のライブは5年ぶり。
■山下智久
1985年4月9日生まれ、千葉県出身。High Hope Entertainment所属。1996年より芸能活動開始。俳優として数々のドラマや映画の主演を務めるほか、音楽活動も精力的に行っている。主な代表作にドラマ『野ブタ。をプロデュース』(05)、『クロサギ』(06)、『コードブルー ‐ドクターヘリ緊急救命』シリーズ、映画『あしたのジョー』(11)、『近キョリ恋愛』(14)など。『THE HEAD』(20)で海外ドラマ初出演を果たし、ハリウッド映画『マン・フロム・トロント』(22)に出演、今年9月に配信される『神の雫/Drops of God』で海外ドラマ初主演を務める。昨年はドラマ『正直不動産』も話題を呼び、2023年度冬に『正直不動産スペシャル』も放送予定。現在、主演映画『SEE HEAR LOVE 見えなくても聞こえなくても愛してる』がPrime Videoにて配信中、ディレクターズカット版が劇場公開中。歌手としては、5年ぶりとなるニューアルバム『Sweet Vision』を7月19日にリリース。8月11日より3都市6公演のアリーナツアーを開催する。