「ミエロニィハンバーグ」とはまったく聞き慣れないメニュー名だが、「ポーランド人が認めた」と言われれば気になって仕方がない……! 今回は実際に試食する機会に恵まれたので、さっそくその味わいをレポートしたい。
○■もはやソースすら“肉”! 特濃「ポーランド風ミエロニィハンバーグ」を実食
「ポーランド風ミエロニィハンバーグ」が一部の店舗でテスト販売されたのは今年2月20日から約1週間。そんな短期間でもX(旧ツイッター)などでは「めちゃウマかった」などと話題になっていたが、「ポーランド風ミエロニィハンバーグ」と言われてもまったく味の想像がつかない。
よって、「どうウマいの?」とは思うものの、「めっちゃ食べたい!」とまでは思わず、リアクションも取りづらかったのが正直なところだったが、ポスターには「ポーランド人が認めた」の文字が……。そう聞かされては「やっぱりめっちゃ食べたい!」と立場を翻さざるを得ない。
でも……一体、そのポーランド人って誰なんだ? すぐに信じちゃったけど、本当に実在するのだろうか?
松屋フーズ販売促進企画部の熊谷雄樹チーフマネージャーは、商品開発の舞台裏について次のように明かす。
「昨年末、ポーランド大使館から『ポーランドの食文化を日本に広めたい。
おっ、おう……!? ポーランド人って、ポーランド大使館のことだったの? さしずめ松屋フーズ社員の遠い親戚とかかな~なんて可能性もあるかと思ってたけど、ガチガチのガチモンというか、バッチバチのポーランド人じゃないの。
しかも、日本にポーランド料理がなくてなかなか商品開発が進まなかったっていうのもなかなかリアルな話である。そうだよな~、ポーランド料理って言われたって、ちょっと想像つかないもん。
「そこで、ポーランド大使の方々をお呼びして、試食してもらうことにしたんです。すると、ポーランド大使のみなさんが『これはポーランドを思い出す味だ』とおっしゃってくれて、会話の流れで『ミエロニィハンバーグ』と命名していただいたんです。
ほえ~、めっちゃポーランド大使館と協力してるじゃん! 言い出しっぺがポーランド側とはいえ、すごい熱の入れようだ。ちなみに「ミエロニィ」とは「ひき肉」のことで、直訳すると「ひき肉ハンバーグ」となる。ふむ、「チゲ鍋」みたいなノリか(「チゲ」自体が韓国語で「鍋料理」を意味する)。
ちなみに、シュクメルリを始め、松屋はこれまでも世界のローカル料理にフォーカスした期間限定メニューを数々生み出してきた。しかし、熊谷さんによると、今回のように大使館みたいなオフィシャルな組織とともに商品開発を行ったのは初めてだという。
前置きが長くなったが、そろそろポーランド風ミエロニィハンバーグ定食を実食してみよう。
おお~、これがポーランド料理というか、ポーランド風料理か。ハンバーグだけじゃなく、ウインナーもついてる。豪華~!
ご飯はまさかのバターライス!
それでは一口目を、まずはソースから……
えっ…………! 超ウマいんだけど? びっくりするほど濃厚! 肉そのものを噛んだんじゃないかと錯覚するほど肉の味が凝縮されている。ソースには牛、豚、鶏の肉や出汁がガッツリと使用されているようで、日本のご飯に合うよう豚脂(ラード)やヨーグルト、スパイス、醤油、そしてわずかなカレー粉なども材料に使用しているらしいが、例えるなら「特濃のブラウンソース」っていう感じである。
当初は「ビゴス」というポーランド料理を意識したようだが、日本のご飯に合わなかったため、改良してこのようなかたちに落ち着いたのだという。
ハンバーグとの相性はもちろん最強クラス。
というか、元も子もないことを言うけど、もはやハンバーグはなくてもいいかも。ソースだけでご飯が進みまくるから。
これまで松屋はフランスの「濃厚オマール海老ソースのチキンフリカッセ」、イタリアの「カチャトーラ」、マレーシアの「マレーシア風牛肉煮込み~ルンダン~」など、世界中のさまざまな料理にスポットを当ててきたが、現在はリトアニア、オーストリア、アルゼンチンなどの料理の商品化も検討中とのこと。期待が膨らむ~!
「ポーランド風ミエロニィハンバーグ」は4月23日から販売スタート。4週間程度の期間限定品らしいので、どうか食べ逃しなく!