Apple Watchは「心拍」アプリで現在の心拍数を測る時以外にも、バックグラウンドで定期的に心拍の状態を計測しています。でも、アスリート以外で日頃から自分の心拍数を気にしている人はあまりません。
継続的な心拍計測にはどんな意味があるのでしょうか。
○今の心拍数を測る「心拍」アプリ

Apple Watchで「心拍」アプリを開くと、現在の心拍数を計測することができます。また、バックグラウンドで計測されたその日の心拍や「安静時心拍数」「歩行時心拍数」も確認することができます。

これは計測された“素”の心拍数です。しかし、心拍計測の値は心肺機能に関連する他の値にも活用されています。
○自律神経の傾向がわかるヘルスケアの「心拍変動」

iPhoneの「ヘルスケア」アプリを開くと、「心臓」に関連したデータを見ることができます。
このうち「心拍変動」は、心臓の鼓動の間隔を計測し標準偏差を用いて指標化した数字です。これは医学的に自律神経活動を反映する生体活動として知られており、ストレスがかかっている時に低く、逆にリラックスしてストレスから回復する活動中に高くなります。

なんとなく調子が悪い、イライラする、疲れやすいと感じたら、「心拍変動」を確認してみましょう。日頃の平均的な値から高すぎたり低すぎたりしたら、生活リズムの見直しを。最近の睡眠時間や活動量の変化が参考になるかもしれません。

○長期的な健康維持に役立つ「最大酸素摂取量」

心拍に関連するデータでもう一つ注目したいのが、「心肺機能」です。
これは「最大酸素摂取量(VO2 max)」で表されます。最大酸素摂取量は、運動時に身体が消費できる最大酸素量のことで、値が大きいほど有酸素運動と持久力のレベルが高いことを示します。Apple Watchでは、早歩きやランニング時(屋外)の心拍数や身体動作のデータを使ってこの数値を推定しています。

最大酸素摂取量は、現在の体力レベルを示すだけでなく、長期的な健康状態を予測する指標でもあります。心肺機能の低下と将来の健康上の問題には関連性が指摘されており、最大酸素摂取量の値を高く維持することが健康状態を良好に維持することにつながります。向上させるには心拍数を上げる有酸素運動が有効です。


長期的な健康維持にApple Watchの計測データを活用していきましょう。