同作は2000年より開幕したシリーズで、2005年からは堂本自身が脚本や演出にも参加した『Endless SHOCK』として、内容を刷新しながら上演している。ニューヨーク・ブロードウェイを舞台に、ショーへの信念を持ち続けるコウイチ(堂本光一)とカンパニーの姿を描く。2024年は4月11日~5月31日の帝国劇場(本編・エターナル編同時上演)を皮切りに、7月~8月に梅田芸術劇場(本編のみ)、9月博多座(本編のみ)、そして11月に再度帝国劇場(本編のみ)と、全国ツアーを予定している。
○■『Endless SHOCK』2018回達成で国内記録を更新
5月9日夜の部にて、故・森光子さんが舞台『放浪記』で積み上げた国内演劇の単独主演記録2017回を超えて2018回を達成し、単独1位となった。しかし堂本自身は「(実感が)ないんですよ。今、翼が来てくれたり、当時の後輩も駆けつけてくれたりして、本当につい最近のように思っちゃうんですよね。だからこんな2018回もやってきたという気があまりしてなくて、すごく不思議な感覚ですね」と心境を吐露した。
ここまで続けられたことについて、堂本は「やっぱりそこに求めてくださる方がいるからというのは大きいですね。お客様はもちろんのこと、スタッフの皆さんや共演者の皆さんにもお応えしたいという思いが強かった」「森光子さんが2017回というすばらしい記録を立てられて、森さんの言葉で有名な『あいつより うまいはずだが なぜ売れぬ』という、森さんを象徴したような言葉があるんですけど、自分は逆で『あいつより下手なんだから、命を燃やさないと』と、ずっとそう思ってやってきました。自分には何もないですから、正直言って。だったらとにかく命を燃やして輝きをお届けするしかないなと思ってやってきた次第です」と名言を残し、会場には拍手が起こった。
奇しくも、5月9日は森さんの誕生日。
森さんは『SHOCK』のファンだったそうで「毎年のように来ていただいて、昼夜ある時は必ずお弁当を入れてくださり、いつもいつもずっと支えてくださった母でした。自分は同列には並べられないので、今も昔も変わらず、偉大な尊敬する大先輩ですから、その気持ちは本当に変わりません」と感謝。楽屋には森さんの写真を置いているという堂本は、今日も「行って参ります」と声をかけたそうで「とにかくいつも通りやろうと思っていました」と明かした。
さらに森さんのマネージャーが「新しくなった帝劇でもまた『SHOCK』をやってほしい。森さんが大好きだった美しいフライングをまた見せてほしい」と言っていたことを聞くと「ライバル役、翼やってくれる?」と今井に尋ねた堂本。会場の拍手の中、今井は「今年狙ってました」と笑いを誘う。
一方で、堂本は「本当に気持ちは嬉しいですね。嬉しいですけど、ここまでやってきて、25年間の中でメンタル的には1番強い状態にありますが、フィジカル的にはきてます! 体は正直です! 今年で最後にしようというのは自分の中でも決めたことですから。本当にそのお気持ちは嬉しいですし、それがまた新しいものにつながっていったりするのかなと、ありがたくその言葉を受け止めさせていただきたいなと思います」と、“ラストイヤー”への意思は変わらず。
歴史に名前が残ることについては、「『滅相もございません』という感じで、自分的にはステージに立つことや表現すること、20代や30代の頃と比べて何か後ろ向きに思ったり、自分の輝きにも限界があるなと思ったりすることもありましたけども、皆さんがこうやってお祝いしてくれるということは、まだまだ期待しているぞということなのかなと」とコメントし、会場は拍手。