イー・ラーニング研究所は、「小中学校での授業時間短縮に対する意識調査」結果を5月15日に発表した。同調査は2024年4月3日~26日の期間、子どもを持つ親および親族に子どもがいる506人を対象に紙回答にて行われた。


現在、文部科学省によって小中学校の授業時間の短縮が検討されている。そこで、時間短縮によって、創出された時間で、各学校の裁量での取り組みが拡大されることを知っているか尋ねたところ、「知っている」人は約2割にとどまった。

さらに、文部科学省の方針についてどう思うか聞いたところ、約4割が「賛成」と回答し、「探究学習などのプラスαの取り組みが増えること」(148人)や「最後まで集中して授業が受けられること」(106人)、「各学校に適した授業環境が整うこと」(100人)に期待していることがわかった。

一方で、約1割の「反対」と回答した人に授業時間短縮により不安を感じる部分を尋ねたところ、「詰め込み教育により、授業についていけない子どもが増えること」(45人)が最多となった。

授業時間短縮によってできた時間で、学校でどのような学習をすることが理想か尋ねたところ、「協調性や社会性などのコミュニケーション能力を育む教育」(389人)と「資産形成や投資などの金融教育」(382人)があげられた。

さらに、教育現場の変革により、子どもに身につけてほしい能力を尋ねたところ、「他者とのコミュニケーションを円滑に行う能力」(424人)が最多となった。


社会で役立つ能力を育む授業を増やしていくべきか聞いたところ、9割以上の親が「思う」(479人)と答えた。

その他、今後教育現場においてどのような授業が行われることを期待するかについては、「実践的な体験型の授業の増加」(285人)が最も多く、次いで「他の人と意見を交わしながら考える時間の増加」(281人)となった。