こんにちは。吉政でございます。
このコラムは起業した初年度年収2000万円を達成して、その後、13年間の大半において増収増益を実現した筆者が「100歳まで現役労働」を続けるために自分の忘備録として書いているコラムです。第9回は「中高年が起業後に生き残るための前提」という内容で書きます。前回までのおさらいをされたい方は、連載「100歳まで現役労働に挑む男の話」をご覧ください。

今回は、前回の続きとして、運動の話をします。多くの方が運動をされていると思いますが、現在の内容で十分でしょうか?体系が中肉で、良く動ける健康体であれば、そのままで良いと思います。一方で運動していてもお腹が出ていたり、俊敏に動けなかったりする場合は、運動方法を見直したほうがよいかもしれません。

前回もお伝えしましたが、バランスよく食べて、しっかり睡眠をとって、きちんと運動しておかないと、気力体力が55歳あたりからストーンと落ちてしまうことになりかねないと思うからです。

時短で効率的な運動「ロードバイク」

「ロードバイク」が、運動として「万人に最高!」とは言い切りません。人にあった方法で結果が伴えばよいでしょう。ただ、筆者はロードバイクのお陰で、かなり健康になりました。

ロードバイクを正しい姿勢でこぐと、体重にもよりますが、1時間のカロリー消費量が700kcalになります。同程度の消費カロリーを実現する運動は水泳のクロールになります。
クロールを1時間泳ぐことは難しいので、筆者はロードバイクにしました。ロードバイクはローラーを使って雨でも室内で走れます。ローラーはいくつか種類があって、初心者は後輪が固定されているローラーがおすすめです。中級以上向けの三本ローラーより静かで乗りやすいです。

ロードバイクは高いという理由から、クロスバイクやマウンテンバイクを買われる方もいます。クロスバイクやマウンテンバイクも楽しいので、好きな自転車を買って良いと思います。

一方でカロリー消費のことを考えると、ロードバイクのほうが4割増しというデータが多いです。その理由は、ロードバイクだけ体幹トレーニング+脚+腕のトレーニングになるからと思っています。ロードバイクは体幹で乗る全身運動だからです。カロリー消費を考えると、ロードバイクがおすすめです。しかし、続けられることが最優先なので、好きな自転車に乗ったほうがいいでしょう。

ロードバイクは走っていて気持ちよく、健康指標がどんどん改善されていくので、ついついやりすぎてしまう人もいます。
ただ、ロードバイクに乗りすぎると、前立腺がんの発症率が何倍にもなるようです。英ロンドン大学の研究グループの調査結果によると、1週間で3.75時間以上乗る人とそうでない人の前立腺がんの発症率の差は3倍違うそうです。なんでもそうですが、やりすぎは危険ということですね。興味がある方は、「ロードバイク 前立腺がん 3.75時間」で検索してみてください。

ただ、個人的には男性器に負担がかからない、中央に穴が開いたサドルもあるので、ある程度は回避できると思っています。また、お尻が痛くなる人はぜひ自分に合ったサドルを探してください。サドルでかなり違います。筆者は少し高いですけど、fi'zi:k ( フィジーク ) VERSUS EVO ANTARES 00 ADAPTIVEを使っています。このサドルにしてからお尻が痛くなくなりました。
最も長寿を実現する運動は「テニス」

調査データによると、最も長寿に役立つ運動は1位 テニス、2位 バトミントン、3位 サッカー、4位 ロードバイクだそうです。テニスは平均で9.7年寿命が延び、ロードバイクは3.7年延びるとのこと。ただ、テニスが嫌いなのに無理して続かないようでは本末転倒なので、好きな運動を週2時間程度継続的に行うのが良いと思います。


この調査データを見ると、ラケットを持って体をねじって、対人で行う運動が良いということでしょうか。サッカーも蹴るときに体をひねるので、長寿になるのでしょう。日常的に体をひねっていると腰を痛めにくいですもんね。
初心者がロードバイクを始めるときに押さえておきたい情報

さて、話をロードバイクに戻します。ロードバイクで毎回30㎞(1時間くらい)を週2回から3回で行うと、わかりやすく体重が落ちていき、運動能力が上がります。

そこで、今回はロードバイクに興味がある方に向けて、押さえておいていただきたい情報をまとめてみます。最後に、筆者のロードバイクライフも紹介しますので、参考にしてください。ちなみに、筆者はロードバイク歴35年で、若い時は1回1000㎞、1500㎞のロングライド輪行や、日常でも100㎞から200㎞走っていました。長いブランクがあって、再開した今はこの週2のトレーニングと九州縦断460㎞、北海道360㎞も走っていますので、多少の知識があります。
ロードバイクの選び方

うっかり、知り合いにロードバイクやろうと思っていると話して、そのまま、ガチ勢の人につかまって、とんでもないハイレベルな話を聞いてしまうよりも、メンテナンスができるロードバイク屋さんで話を聞くのが安全です。うっかりガチ勢の人に聞いてしまうと、「やっぱり最低50万円くらいのロードバイクは欲しいよね」みたいなことを言われてしまいます。

実際、10万円のロードバイクと20万円のロードバイクでは、性能が倍くらい違います。
40万円くらいまで価格と性能が比例するといえます。それ以上は単純なこだわりのように思えます。6台持っている筆者はそう思います。

ちなみに、ルック車というロードバイク風の自転車は3万円から5万円で買えるので、お得ですが、重く軽快ではありません。本体10万円+ペダルやヘルメット込みで15万円くらいが一番良いと思います。

どのメーカーも値段と性能はほぼ同じなので、かっこよいと思う自転車で、メンテナンスができる自転車屋さんが家の近くにある点から選ぶのが良いです。筆者のお勧めはBianchi Via Nirone 7です。価格改定して、今10万円から本体が買えます。

こだわっている人にロードバイクの選び方を聞くと、驚くほどの金額の車体、高性能なパーツを搭載している車体ではないとダメと言われることもありますが、趣味で楽しく走るのであれば、こだわる必要はありません。こだわりたい人はお店の方や先輩や仲間と相談しながら、好きな自転車にカスタマイズしていけばよいでしょう。それはそれでかなり楽しいです。以下はBianchi Via Nirone 7の写真ですが、フレーム以外は全て好きなパーツに交換してしまっており、ほとんど原形をとどめていません。
お気に入りの一台です。


ロードバイクの選び方をさらに掘り下げると

それでは、フレーム、ブレーキ、付属品の観点から、ロードバイクの選び方を掘り下げてみます。
フレームの選び方

まず、ロードバイクを選ぶときに、かなり価格差があることに気が付くと思います。具体的には、フレーム素材が「クロモリ(鋼製)」「アルミ」「カーボン」かで、価格が変わってきます。

機種にもよりますが、左から右におおよそ安い順に並んでいます。最近の主流はアルミからカーボンに移ってきているので、クロモリを選ぼうとすると高いものしかない場合もあります。

また、左に行くほど重く、また、衝撃に強くなります。耐用年数もいろいろな考え方がありますが、左に行くほど、長いです。筆者のクロモリフレームは35年乗っていますが、いまだにバネが弱ることなく、現役バリバリです。さびなければ半永久的に乗れるという方もいます。一方、アルミやカーボンは5年から10年といわれる方もいます。カーボンは衝撃に弱いので、打ち所が悪いと落車により壊れることもあります。
しかし、アルミでも壊れるときは壊れるので、落車しないのが一番です。最初は扱いが楽なアルミから始めるのがおすすめです。多少、雑に使っても耐えられることが多いです。

筆者は飛行機に自転車を載せて旅行にでかける(飛行機輪行)ので、その時は衝撃に強いアルミフレームの自転車を選びます。それでも壊れるときは壊れますけどね。
ブレーキの選び方

ブレーキはリムブレーキとディスクブレーキがあるのですが、安全性の点でディスクブレーキが圧倒的にお勧めです。今、主要なメーカーはリムブレーキからディスクブレーキにシフトを始めているので、将来的な部品のことを考えてもディスクブレーキがお勧めです。

ただ、飛行機輪行や長距離で田舎を走るときは、町の自転車屋さんでも直せるリムブレーキを使うという判断もありです。実際、筆者は遠征用の自転車はリムブレーキを使って、近県のライドにはディスクブレークを使っています。
付属品:ベル、ライト、ペダル、ヘルメットの準備を

ロードバイクには法定装備品の指定がありますので、ベルと前後のライトが必須です。これらを別途買う必要があります。軽めのモノであればなんでもよいと思います。

あと、通常ロードバイクにはペダルがついていないので、別途買う必要があります。ペダルは通常の自転車と同じフラットペダル(フラペ)と、ペダルに靴を固定するビンディングペダルの2種類が選べます。慣れないと、停車時に靴がペダルから外れなくて、転ぶ(通称:立ちごけ)ことがあります。立ちごけは危険なので、最初はフラットペダルが無難です。

筆者はかなり昔に立ちごけをしたことがあり、とても危険な思いをしたのですが、結局ビンディングにしています。走るのが楽になるからです。早くなるというか、坂や高速巡行が楽になる感覚が近いでしょうか。

ビンディングペダルは、いろいろなメーカーが出ていますが、最初はシマノのSPDペダルを選んでおくと良いと思います。壊れないですし、性能もいいです。ちなみに、シマノ製は初期設定で、外れやすい設定になっているように見えますが、もう一段外しやすくできるので、ねじで外しやすくするのをお勧めします。

クリートは入門編の黄色を選んでおけばよいです。シューズは、RCの1から9までありますが、番号が高い9が高いですが、軽くて硬いので、早く走りやすいです。この辺りは予算との兼ね合いで選んでよいでしょう。お店の人や先輩に聞いて買えば良いと思います。

また、努力義務化されているヘルメットは購入すべきです。ヘルメットは安全基準を満たしているSGまたはCPまたはCPSCマークがついているものか、JCF認定を受けているものおよびそれらに類推基準のものが良いと思います。
パンク修理キットは必ず携帯

ロードバイクにパンクはつきものです。パンク修理キットは必ず携帯したほうが良いです。そして、事前にYouTubeを見て直し方をイメージしましょう。

筆者は、パンクしても圧縮空気と接着剤を同時に注入できるボンベを携帯しています。これがあれば、パンクの原因になった異物を取り除いてから20秒でパンクから復旧できます。筆者がパンクしたのは25年以上前のことになりますが、パンクする人は良くパンクしているように思えます。

あくまで個人的な見解になりますが、以下がパンクしにくいコツだと思っています(クリンチャーでの話です)。

適正な空気圧よりやや高めに設定すること(異物をタイヤが弾くため、パンクしにくくなりますが、乗り心地は悪くなりますし、チューブの痛みは早いです)
空気圧チェックは毎回乗る前に必ず行うこと(そのうち指で押すだけでわかるようになります)
比較的パンクに強いと言われるタイヤを使う
3000㎞走ったら交換する(新しいタイヤのほうがパンクにしくいです)

筆者は遠征時は町の自転車屋さんでも治せるクリンチャーのタイヤを履いていますが、近県のライドはチューブレスレディのタイヤにシーラントを流し込んでいます。この方法は小さなパンクは自動で穴を防ぐので、かなり助けられています。ただ、遠征時に大きなパンクになると、大変なことになるので、遠征時はクリンチャーのタイヤでライドするようにしています。
カスタマイズしたい方へ、最初の1歩

カスタマイズはキリがないので、どこまでやりたいかは、その人のこだわりになります。ただ、最初は簡単なカスタマイズで速く走りたいものです。その際に、低予算で速くなるカスタマイズを紹介します。

ホイールを軽いものにする
タイヤを速いものにする

軽量化するためにカーボン製のパーツを入れたり、ギヤなどのコンポーネントを変えたりするのもありです。筆者は6台を所有し、かなりカスタマイズをしてきました。その経験で、一番コストパフォーマンスがいいのは上記の二つだと思います。

3つ目を挙げるなら、お尻が痛くならない良いサドルを買うというのを上げます。良いサドルはロングライドの際に大きな差になります。お尻が痛くなったら休憩すればいいだけですけどね。

まず、ホイールですが、いいホイールがたくさんありすぎて、迷いますが、コスパがいいのは、なんといってもレーシングゼロ(通称:レーゼロ)です。軽くて頑丈です。最初の1本としてはよい選択の一つだと思います。いまだに遠征用はこれを履いています。

続いて、タイヤです。消耗品のタイヤをカスタマイズとは言わないかもしれません。しかし、タイヤでかなり走りは変わります。高速に走れて、コーナリングもよくて、耐パンク性能が良いものが欲しいと思いますが、コーナリングと耐パンク性能は相反することが多いです。

タイヤといえば、GP5000を挙げる人が多いでしょう。筆者はVittoriaのCORSA PRO一択です。このタイヤは高速で走れて、コーナリングはまあまあで耐パンク性能が高いタイヤです。楽に長距離走りたい人向けですね。2本で3万円くらいしますが、1年走ったとして、月2500円です。そう考えたら安いですよね。

初心者の方が、15万円で最初のロードバイクを手に入れて、そのあと、レーゼロに3万円のタイヤで、追加で15万円というのは、痛いかもしれませんが、全然走りが違いますよ。ただ、最初からカスタマイズは必要ないです。筆者も最初はノーマルの状態で楽しんでいました。もっと早く走りたいと思うようになったら、検討してみる程度でいいと思います。
安全に走るために

最後に、とても重要な安全に走るための方法を紹介します。事故やけがでロードバイク辞めた人を何人も知っています。筆者が実践している交通事故のリスク軽減策は以下です。あくまで個人的な見解なので、自己責任でお読みください。

ヘルメット着用(後遺症が残るかどうか、ここにかかっているところが大きいです)
長袖長ジャージ・グローブ着用(転んだ時にありがたみがわかると思います。半袖短パンで、グローブがないと、アスファルトに体を摩ることになります。染みるように痛いです)
前後のライトは昼間でも点滅(自動車との事故で多いのは、自動車が気付かずに突っ込んでくることで起こる事故です。前後のライトを点滅させることでかなりの確率で気が付いてくれるはずです)
ハンドサイン(右折左折時など曲がる方向に手を出して後方に注意を促します)
自転車保険(筆者は車の保険のオプションで入れました)
雨の日は乗らない(雨の日にマンホールの上や、側溝のふたなどの金属の上を走ると転びやすいです)
30㎞以上のスピードを出さないこと(自分ルールですが、そもそもブレーキが車と比べると貧弱なので、飛ばしすぎないほうがいいです。30㎞でも十分消費して爽快感が味わえます)特に下りのカーブの外側が小石や砂で滑りやすいので、30㎞以上で下ると、そのままコースアウトしやすいです。

こんな風に書くと、「30㎞巡行なんて軟弱なこと言うなよ」という人もまれにいますが、それなりのテクニックと機材がないと、高速巡行は危険だと考えています。

車の運転でもそうですが、余裕をもって、リスクをヘッジして走るのが一番安全です。筆者も気を付けます。安全に楽しいライドを。

吉政忠志 業界を代表するトップベンチャー企業でマーケティング責任者を歴任。30代前半で同年代国内トップクラスの年収を獲得し、伝説的な給与所得者と呼ばれるようになる。現在は、吉政創成株式会社 代表取締役、プライム・ストラテジー株式会社 取締役、一般社団法人PHP技術者認定機構 代表理事、一般社団法人Rails技術者認定試験運営委員会、BOSS-CON JAPAN 理事長、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 代表理事を兼任。 この著者の記事一覧はこちら
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