●目指しているヒーロー像は「スパイダーマンが近いかな」
King & Princeの元メンバーで2021年12月1日にソロデビューした岩橋玄樹。現在、日本とアメリカ・ロサンゼルスの2拠点生活を送りながら、作品リリースやライブ開催など精力的に音楽活動を続けている。
12月18日に3rdアルバム『I'm A Hero』をリリースする岩橋にインタビューし、同作に込めた思いを聞いた。

――3rdアルバム『I'm A Hero』に込めた思いを教えてください。

2ndアルバムが『I'm A Popstar』というタイトルで、『I'm A ~』シリーズで続いたら面白いかなと思い、今年はなんだろうと思った時に、ヒーローだなと。昔からスーパーマンとかヒーローになりたいという憧れがすごくありました。ソロ活動をすることによって誰かの支えになれたり、ファンの方に勇気を与えられたり、今の僕の存在もある意味ヒーローなのではないかなと思いましたし、誰かのヒーローでいたいという思いもあります。そして、ヒーローだからこその弱さ、葛藤、不安もたくさん抱えているというのを表現できたらいいなと思いました。

――目指しているヒーロー像とは?

スパイダーマンが近いかな。スパイダーマンは人を助けたりして、強くてかっこいいけど、中身の人間、ピーター・パーカーはいじめられていたり、弱さもあって。スーツを着てスパイダーマンになったら、みんなを助けるヒーローだけど、人間的な弱さや葛藤もあるというところが好きです。

――アルバムではご自身の心の葛藤も表現されたそうですが、これまで抱いてきた葛藤、そしてそれをどのように乗り越えてきたのか教えてください。

いろいろな人から「キラキラしてるね」「悩み事なさそう」「ずっと外で遊んでそう」とかよく言われますが、全く逆で、1日家から出ないこともたくさんあるし、毎日仕事のことを考えて悩んでいることが多いです。なので、世間のイメージとのギャップを感じています。
仕事の悩みに関しては、どうしたらよりよくなるんだろうというポジティブな悩みですが。

――SNS上の声などを見てギャップを感じたのでしょうか。

SNSの写真だけを見て、この人はこういう生活をしているんだなとみんな勝手に想像しますが、僕はLAやいろいろな国での写真を上げているけど、いつも世界中を飛び回っているわけではなく、家の中では絵を描いたり仕事をしたり。SNSの写真は一瞬を切り取っているだけで、毎日がキラキラしているわけではありません。

――そういったギャップに葛藤もあったということですが、今はどのように受け止めていますか?

皆さんがそういう風に思ってくれるのは面白いなと思いますし、自分もそういったキラキラした瞬間が作れるように頑張ろうという気持ちになります。

「これが岩橋玄樹だという音楽性をより追求していけたら」

――ソロデビューしてから3年経ちますが、届けたい音楽というものに変化はありますか?

今回のアルバムはヒーローがテーマですが、作品や歌詞のコンセプトをすごく意識するようになりました。あと、英語の歌詞を前回のアルバムより増やしました。

――海外への意識が高まって英語の歌詞を増やしたのでしょうか。

新しい一面を楽曲で表現できたらいいなという思いで、英語での表現を増やしました。1曲丸々英語の曲があったり、ラップのところが全部英語だったり、英語のところをより工夫して今回のアルバムを作りました。

――海外の方により響きそうですね。

日本語がわからない人たちにも届いたらうれしいですし、今後はメロディーにももっとフォーカスして、これが岩橋玄樹だという音楽性をより追求していけたらいいなと思っています。
今、探っているところですが、その新しい一歩がこの3rdアルバムだと思います。

――テーマをより大事にするようになったということですが、音楽を通して何かメッセージを届けたいという思いが強いからでしょうか。

そうですね。普段言えないことも歌詞で伝えられるという、音楽にはそういう力があると思いますし、歌詞だけでなく曲全体からパッションを感じてもらえたらいいなと。コレサワさんとコラボした楽曲「あたしだけのスーパーマン feat. コレサワ」は、スーパーマンに恋焦がれている女の子目線の曲で、共感してもらえる部分もあると思いますし、ファンの皆さんと一緒に歌えたらなと思っています。

■岩橋玄樹
2018年5月、King & PrinceとしてCDデビュー。同年11月よりパニック障害の治療のため芸能活動を一時休止。2021年3月末にKing & Princeを脱退し、同年12月1日にシングル「My Lonely X’mas」でソロデビュー。シングルやアルバムのリリースに加え、ライブも精力的に開催している。
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