レンティオ株式会社の三輪と申します。
これまで3回にわたり、「考えること」「情報を集めること」「行動すること」が成長において重要であるという話をしてきました。
まとめると、「自分で情報を集め、考え、行動しよう」ということです。
今回は、今いる環境や待遇に不満があるなら、成長できる職場や部署に移るのも一つの選択肢ではないか、というお話をさせてください。
このコラムは「成長志向の思考法」について書いており、読んでくださっている皆さんも成長したいと考えている前提でお話しします。
その観点から、今の環境を変えることは成長の大きなきっかけになります。もちろん、状況によってはリスクもありますが、それを避けるためにもしっかり情報を集めて考えることが大切です。どのような環境が成長を促すかは人それぞれですが、私の考えをお伝えします。
転職に限らず、環境を変える際に重要なポイントは2つあります。
1つ目は「裁量の大きさ」です。
自分で決断できる範囲が広く、責任を持てる環境は成長を加速させます。大企業でも個人の裁量を広げる動きがありますが、特にスタートアップのような小規模な組織では、決めるべきことが多く、必然的に考え行動する機会が増えます。実際、弊社の創業初期に入社したメンバーは、高学歴でもバリバリのキャリアでもありませんでしたが、自分で考え行動することで大きく成長しました。かくいう私自身も普通の経歴でしたが、起業という未知の経験を通じて、試行錯誤しながら成長できたと実感しています。
2つ目は「共感できるサービスや理念を持つ企業・職種を選ぶこと」です。
社会人歴20年弱の経験から言えるのは、成長している人は皆、自分の仕事に誇りを持っているということです。自分が働く環境や提供するサービスを誇れないと、やる気が出ず、楽しくもありません。例えば、おいしいラーメン屋で働いていれば、チラシ配りにも力が入り、自信を持って接客できますが、まずいと思うラーメン屋ではモチベーションが上がらないでしょう。だからこそ、自分が好きなもの、尊敬できる人がいる環境、共感できるサービスに関わることが重要です。
私が経営者として意識しているのは、従業員が誇りを持てるサービスを提供し、それに関わっている実感を持てるようにすることです。
弊社の行動指針には「本質的価値の追求」があります。
例えば、レンタルビジネスでは、返却手続きを複雑にすれば売上が伸びるかもしれません。しかし、それでは顧客満足度が下がり、リピートにつながりません。
それ以上に、従業員のモチベーションが低下し、自発的に働けなくなるというデメリットがあります。そこで、レンティオでは売上よりも顧客の利便性を優先し、従業員が誇りを持てるサービス作り を大切にしています。
「好きなことを仕事にするのは甘え」と言われることもありますが、それは間違いです。
好きなことに打ち込みながら成長することこそが、本当に意味のあるキャリアの築き方だと思います。
次回は個人的に一番書きたかった内容、「必ず来るべき未来の話を考える」というテーマでお話させていただきます。
お読みいただきありがとうございました。
三輪 謙二朗 レンティオ株式会社 代表取締役社長。2008年 楽天株式会社へ入社し、モバイル推進グループにてモバイル版楽天市場の拡大に貢献。ECコンサルタントとしてキッチン日用品雑貨グループに配属。退職後、Eコマース企業を経て2015年4月、株式会社カンパニー(現 レンティオ株式会社)を創業。月間14万人以上が利用するサブスク・レンタルサービスへと成長させる。レンティオ:https://www.rentio.jp/ この著者の記事一覧はこちら
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