電動モビリティのシェアリングサービスを手掛ける「Luup」が、「東海オンエア」のりょう氏が手掛けるスペシャルティコーヒー専門店「R COFFEE STAND」とコラボした「R COFFEE STAND Powered by LUUP」を新橋にオープンした。店舗は期間限定で、当面は混雑緩和のため予約制となる。


オープン初日の5月30日にはメディア向け発表会が実施され、Luupの代表取締役CEO・岡井大輝氏が登壇。街の「駅前化」構想と交通ルールの啓発など、コラボの背景や狙いについて説明した。
○■目指すは「カフェの駅前化」- りょう氏とのコラボカフェがオープン!

「街じゅうを駅前化するインフラをつくる」をミッションに掲げ、電動マイクロモビリティのシェアリングサービスを展開するLuup。今回の「R COFFEE STAND」とのコラボも、そのビジョンを体現する試みのひとつだ。

「R COFFEE STAND」は、人気動画クリエイター「東海オンエア」のりょう氏がオーナーを務める愛知県岡崎市のカフェで、バリスタが一杯ずつ丁寧に淹れるスペシャルティコーヒーとオリジナルスイーツが評判の人気店。

「R COFFEE STAND Powered by LUUP」は新橋の新虎通りにオープンし、限定メニューとして、愛知県西尾市産の抹茶を使った「LUUP抹茶エスプレッソラテ」や、カカオの豊かな香りが楽しめる「虎ノ門BLEND」が登場。自宅向けの「虎ノ門BLEND」のドリップバッグも販売される。

発表会に臨んだLuupの岡井氏は、「今回のカフェは多くの駅に囲まれていますが、あえて言うと全ての駅から少しだけ離れています」と立地について解説する。

「オフィスなどであれば問題ないのですが、カフェなどはやはり“人流”がすごく大事で、基本的には通行人が多いところに出店するというのが、これまでの常識でした。でも、LUUPがあれば、お客様からは『駅からちょっと離れていてもいいか』と思ってもらえます。有名なラーメン店がそうであるように、本当に美味しいカフェや多くのファンがついているカフェは、家賃が高い駅前にお店を出す必要もないんです」(岡井氏)

Luupは独自の交通サービスを活かして利用者の移動をサポートし、「カフェの駅前化」を促進。カフェ利用者の選択肢を広げつつ、本当に美味しいコーヒーを提供するカフェを後押しし、周辺地域の発展にも貢献していく狙いだ。
カフェへ送客する仕組みとしては、ライド終了画面で周辺カフェを告知したり、告知に合わせたクーポンの発行などを検討しているという。

この日の発表会で挨拶に立った、新虎エリアマネジメント事務局の亀田健二事務局長は、「今回出店していただいた『R COFFEE STAND Powered by LUUP』さんには、新しい交通手段によって、このエリアにまた新たな価値をもらしてくれるのではないかと非常に期待しています」と期待を寄せた。

さらに、今回のコラボカフェは単なるコーヒースポットにとどまらない。Luupはこの空間を「新しいモビリティ文化発信拠点」と位置づけ、交通ルールの啓発にも力を入れる。

店舗周辺には交通ルールをモチーフにしたアートボードを設置し、店内ではヘルメットの展示や、交通安全を呼びかけるPOP、ガイドブックの配布なども行う。さらに、カフェ利用者がLuupの新交通ルールテストに合格すると、限定コラボステッカーがもらえるキャンペーンも実施予定だ。

発表会にはりょう氏も駆けつけ、「いち岡崎市のカフェがこのような大きなプロジェクトに関われて、非常にうれしく思います。今回の目的である交通安全の啓発、地域賑わいの創出についても、弊社としてできる限りのことをしたいと思います」と今回の取り組みへの意気込みを語った。
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