セイコーウオッチのアウトドアウオッチブランド、「セイコー プロスペックス」のイメージキャラクターを努めるのは、米国のMLB(メジャーリーグベースボール)でロサンゼルス・ドジャースに所属する大谷翔平選手。ここでは、大谷選手がTV CMにて着用したプロスペックスの新作「<セイコー プロスペックス> ダイバーズ 1968 ヘリテージ GMT(SBEJ029)」を実機写真とともに紹介しよう。
プロスペックスの「ダイバーズ 1968 ヘリテージ GMT」は、1968年に登場した「1968 メカニカルダイバーズ」を現代に甦らせたシリーズ。
オリジナルのコアデザインを継承しつつ、最新の手巻きつき自動巻き機械式ムーブメント「キャリバー 6R54」を搭載し、大幅なスペックアップを果たしたダイバーズウオッチだ。GMT機能を備え、約72時間(3日間)というロングパワーリザーブを実現。この2つは腕時計としてとても実用的な機能だ。精度は日差+25秒~-15秒となっている。
2023年リリースの「ダイバーズ 1968 ヘリテージ GMT」は200m空気潜水用防水性能だったが、今回取り上げるSBEJ029は300m空気潜水用防水へと進化している。「空気潜水」を簡単にいうと、圧縮空気ボンベを背負って水中に潜るスクーバダイビングのこと。一般的なレジャーダイビングの最上位ライセンスでは潜水可能な最大水深は40mとされているので、非常に高い防水性能だ。
SBEJ029のフェイスを眺めると、ブルーのセラミックベゼルとホワイトシルバーのダイヤルが軽やか。大谷選手に合わせたわけではないだろうが、ブルーとホワイトの組み合わせはドジャースのユニフォームを思わせる。2025年8月の時点で、このカラーリングを持つプロスペックスはSBEJ029だけだ。
爽やかなフェイスにあって、GMT針を縁取るレッド、秒針先端の丸いポイントのレッドが存在感のあるアクセントだ。白地に赤という配色がとてもよく似合っている。
時分針とインデックスもホワイトということで、視認性は? と思うかもしれない。両者ともシルバーで縁取られているため、手首に巻いたSBEJ029で時刻を見るという何気ない仕草でも、パッと見で時刻を読み取れる。針、インデックス、ベゼルには、蓄光塗料のルミブライトを施している。
ケースとブレスレットの素材はステンレススチール。セイコー独自の表面硬化技術「ダイヤシールド」を加工しており、キズ付きへの耐性が高い。鏡面仕上げとヘアライン仕上げを使い分けたケースとブレスレットは、エレガントな雰囲気を加えている。
ケースサイズは横42mm×縦48.6mm×厚さ13.3mm、風防は内面無反射コーティングのサファイアガラスだ。
全体の重さが188gと少々重たい部類なのだが、重心を低くしたケース設計と、緩やかな丸みのあるコマで構成された3列ブレスレットによって、手首への収まりはいい。
ブレスレットの中留は調整幅のある新開発のもので、約2.5mm刻みで6段階、最大約15mmの調整が可能。工具いらずで手軽に調整でき、手首へのフィット感を高められるうれしい機能だ。
上でも述べたように、ブルーのベゼルにホワイトシルバーのダイヤルというカラーリングは、プロスペックスの中でSBEJ029しかない。プロスペックスのダイバーズモデルはブラックや濃いめのカラーダイヤルが多いのだが、SBEJ029はそれらと少し違った独特の趣がある。上質なスポーツウオッチに興味があったら、ぜひ店頭で試着してその雰囲気を感じてみてほしい。
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