俳優の坂口健太郎と渡辺謙の共演による映画『盤上の向日葵』(10月31日公開)が、9月17日から26日まで韓国・釜山で開催される第30回釜山国際映画祭のオープンシネマ部門へ出品されることが明らかになった。

『盤上の向日葵』は、推理作家・柚月裕子氏の同名小説を原作としたヒューマンミステリー。
とある山中で身元不明の白骨死体が発見されるのだが、事件の手掛かりは死体とともに発見された高価な将棋の駒。捜査の末、その駒の持ち主は、将棋界に彗星のごとく現れ時代の寵児となった天才棋士、上条桂介(坂口健太郎)だと判明する。さらに捜査の過程で、桂介の過去を知る重要人物として、「賭け将棋」で圧倒的な実力を持ちながら裏社会に生きた男、東明重慶(渡辺謙)の存在が浮かび上がる。

この度、9月17日から26日まで韓国・釜山で開催される第30回釜山国際映画祭のオープンシネマ部門へ出品されることが明らかになった。オープンシネマ部門は、芸術性に富んだ新作や国際的に評価された作品が選出され、メイン会場である「映画の殿堂」の野外スクリーンにて釜山最大の座席数(4,500席目途)で上映される。映画祭での作品紹介では「坂口健太郎の魅力溢れる演技と渡辺謙の圧倒的な存在感が、観客の心を強く惹きつけること間違いなし」と大きな期待が寄せられている。

また、同映画祭出品に際して、坂口と熊澤尚人監督からコメントが届いている。坂口は、昨年の『さよならのつづき』に続き出演作が出品されることとなった。

■坂口健太郎
今回も、釜山国際映画祭へ招待いただき、とても嬉しく思います。『盤上の向日葵』は、時代に翻弄されながら生きる男たちの悲しくも美しい人生の一瞬を切り取った作品です。多くの方に見ていただき、彼らの生き様を見届けていただければ幸いです。

■熊澤尚人監督
釜山国際映画祭に選出して頂き、大変嬉しく思います。
本作は高価な将棋の駒を死体と一緒に何故埋めたのか?その謎を解く物語であり、親子の葛藤と人間の業、人生の光と影を描いた重厚な人間ドラマです。将棋を知らない方が観ても存分に堪能できるよう演出しました。何か大切なものを見つけて打ち込むことは、これほど掛けがえのなく、魂を揺さぶるものなのかと、生き切ることの大切さが必ず伝わると思います。どうぞ楽しんでご覧下さい。

(C)2025映画「盤上の向日葵」製作委員会

【編集部MEMO】
推理作家・柚月裕子氏の同名小説を原作とする本作は、2019年にNHK BSプレミアムにてテレビドラマ版が放送されている。もともとは2015年から2017年にかけて『読売プレミアム』にて掲載されていた連載小説で、2017年8月に中央公論新社から単行本として刊行された。第15回本屋大賞では、第2位にランクイン。また、2022年10月からコミックウォーカーとニコニコ静画の『COMIC_Hu』にてコミカライズもされている。
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