小川畜産食品は8月26日、「焼肉に関するインターネット調査」の結果を発表した。調査は2025年8月12日、直近半年以内に一回以上焼肉を食べたことのある全国の20代~60代男女500名を対象にインターネットで行われた。

○ハラミ・牛タンを内臓肉(ホルモン)と知らない人が約6割

焼肉店でも人気の高いハラミ・牛タンが、実は赤身肉ではなく牛の胃や腸と同じ内臓肉(ホルモン)に分類されることを「知らなかった」と回答した人が56.4%に上った。

男女別では、男性全体で52.0%、女性全体で60.8%が「知らない」と回答し、女性の方が8.8ポイント高い非認知率を示した。年代別では20代61.0%、50代59.0%が相対的に高く、60代52.0%が最も低い非認知率となった。

性年代別で最も詳細に見ると、女性20代が70.0%と最も認知度が低く、全セグメント中で最高の非認知率を記録した。ハラミは横隔膜、牛タンは舌という部位でありながら、その見た目や食感が赤身肉に近いことから、多くの消費者が誤解している実態が浮き彫りになった。

○男性30代の約半数がディナーでひとり焼肉経験済み

ひとり焼肉の経験率を調査した結果、全体ではランチ32.8%、ディナー23.2%となり、ランチの方が9.6ポイント高く、時間帯による心理的ハードルの違いが明確になった。

男女別では顕著な差が見られ、男性全体がランチ47.6%、ディナー33.6%に対し、女性全体はランチ18.0%、ディナー12.8%と大幅に下回った。年代別では各世代で一定の経験者が存在するものの、30代が他世代を上回る傾向を示した。

性年代別では男性30代が突出し、ランチ62.0%、ディナー46.0%で全セグメント最高値を記録した。これは働き盛りの男性30代にとって、ひとり焼肉が日常的な食事の選択肢として受け入れられていることを示している。一方、女性60代のディナー経験はわずか2.0%にとどまり、世代・性別・時間帯による経験率の違いの大きさが浮き彫りになった。

○霜降り派vs赤身派

牛肉の好みについては全体で霜降り派56.6%、赤身派43.4%と霜降り派がやや優勢だった。
男女別では、男性全体で56.0%、女性全体で57.2%が霜降り派となり、男女間での大きな差は見られなかった。

性年代別で最も興味深い発見は60代における男女の対照的な嗜好だった。女性60代の64.0%が霜降り派となり、全セグメント最高値を記録した一方、男性60代は48.0%が赤身派を選択し、同世代内で真逆の傾向を示した。

女性では年代が上がるにつれて霜降り派の支持率が高まる傾向(女性40代56.0%→女性50代58.0%→女性60代64.0%)が見られ、60代に限ると健康志向や食感の好みで明確な性別差が現れる結果となった。

○焼肉を食べるシチュエーション

焼肉を食べるシチュエーション調査では、全体で「無性に肉が食べたくなった時」が50.8%で1位、「家族や友人との集まりの時」36.4%、「疲れた時や元気を出したい時」31.0%と続いた。

男女別では、「無性に肉が食べたい時」について女性52.8%が男性48.8%を4.0ポイント上回り、現代女性の肉への欲求の高さが浮き彫りになった。

性年代別で特筆すべきは女性40代の突出した数値で、「無性に肉が食べたい時」では66.0%と全セグメント最高を記録した。さらに「疲れた時や元気を出したい時」でも女性40代が44.0%でトップとなり、働き盛りの女性にとって焼肉がストレス発散や疲労回復の重要な手段として位置づけられている実態が明らかになった。

○好きな焼肉の部位

好きな焼肉部位の調査では、全体でカルビが35.6%で堂々の1位となり、焼肉の王道部位としての地位を確立した。

男女別では部位の好みに一定の傾向が見られるものの、カルビの人気は男女を問わず高い水準を維持している。年代別・性年代別では興味深い傾向が見られ、20代の30.0%がタンを最重視し、若年層のタン志向が鮮明に現れた。さらに注目すべきは男性20代の10.0%がレバーを最重視している点で、栄養価への関心や独特の食感を好む傾向が見られる。


総じて、焼肉部位の嗜好は世代によって明確な特色を持ちながらも、カルビという「王道」への支持は不動であることが確認された。
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