コーヒーの代わりにカフェインレスコーヒーを意図的に選ぶなど、カフェインの摂取量を調整する「カフェインコントロール」「カフェインマネジメント」。UCC上島珈琲の調査によると、普段のコーヒーで実施している人は20代の約半数、やってみたいという意向も含めると約7割にも及ぶことがわかった。
○カフェインレス市場は近年大きく拡大
カフェインレスコーヒー市場は、2020~2024年において年平均成長率9.4%で伸長しており市場規模も約1.5倍となった成長市場(インテージSRI+データより2020年1月~2024年12月カフェインレスコーヒー市場(レギュラーコーヒー・インスタントコーヒー計))。
一方で、日本においては妊産婦など、体質などの理由で「カフェインを避けたいときに仕方なく飲むもの」で「普通のコーヒーに比べ、物足りない味覚のもの」といった印象がまだまだ根強く残っている。実際にはどのようなシチュエーションでカフェインレスコーヒーが飲まれているのだろうか。
○カフェインレスコーヒーが選ばれる理由は?
調査の中で、月1杯以上コーヒーを飲用する人のうち、カフェインレスコーヒーを飲んだことのある人は半数以下。週1杯以上飲用している層は健康や美容に対してポジティブなイメージを持っている一方で、月1杯以下とあまりカフェインレスコーヒーを飲まない層では、「体にやさしい」などのイメージのほか、「味が物足りない」「おいしくない」「味が薄い」などといった味わいへのネガティブなイメージ項目が高いスコアとなった。
年代ごとに飲用経験をきくと、20代では約7割が飲用経験ありと回答。30代以上の4割と比べると高いスコアに。また、飲用頻度も聴取したところ、20代においては週1杯以上飲用する人が約7割と高く、今までに飲用"したことがある"というだけでなく、実際に普段から手に取る機会も多いようだ。また、男女で比較すると、男性が女性よりも週1杯以上飲用している人の割合が高いということがわかった。
カフェインレスコーヒーを飲む理由を聞いたところ、「カフェインの取りすぎはなんとなく体に良くなさそうだから」「睡眠の質を高めたいから」「美容に良さそうだから」といったイメージによる項目があがった。20代においては、「カフェインの摂りすぎはなんとなく体に良くなさそうだから」という項目が1位だったことに対して、30~50代は「睡眠の質を高めたいから」という項目が1位に。
○カフェインレスコーヒーはおいしくない・見かける機会が少ない・高い?
実際どのように「カフェインマネジメント」を取り入れているかを聞いたところ、時間帯ではお昼をすぎたあたりから意識し始める人が多い。
カフェインマネジメントを始めたきっかけは、まず全年代において、第一に「カフェインレスでもおいしいと感じたから」と味わいに対するポジティブなイメージがあがった。年代別で見ていくと、20代は妊娠などのライフイベントに次いで美容系インフルエンサーの推奨があがっている。一方で30代以上ではカフェイン摂取による体の不調や将来の健康に気をつけたいと思ったからといった項目があがる。
カフェインマネジメントをやってみたいと答えた人に対し、カフェインマネジメントを行っていない理由を聞いたところ、「価格が高い印象がある」「見かける機会が少ない」「カフェインレスコーヒーはおいしくない、またはおいしくないイメージがある」という回答がトップ3だった。
○UCC「ドリップポッド」からカフェインレス新商品2種が登場
同社の展開するカプセル式ドリップコーヒーシステム「ドリップポッド」は11月5日、新製品となる「カフェインレス モカ&ブラジル」を発売する。それと同時に、既存のカフェインレスコーヒーカプセルもリニューアルし「カフェインレス ブラジル&コロンビア」として生まれ変わる。
「カフェインレスコーヒーというと薄苦い印象がある方もいらっしゃるかもしれないのですが、苦味成分とされているカフェインを除去することによって失われてしまう苦味やボディ感を逆手にとって、カフェインレスらしい味わいにしました。そのカフェインレスの中でも、より飲みやすくバランスのとれたブラジル&コロンビア、フルーティーで軽い味わいのモカ&ブラジルの2種類から好みによってお選びいただけるような設計をしております」(ソロフレッシュコーヒーシステム ドリップポッド ブランドマネージャーの小牧美沙氏)
○新作「カフェインレス モカ&ブラジル」
ピーチのような甘みと優しい酸味のある味わい。モカの華やかな酸味とブラジルのまろやかさが調和した、甘く優しい味わいのカフェインレス。
○リニューアル「カフェインレス ブラジル&コロンビア」
アーモンドのような香ばしさとコクのある味わい。ブラジルとコロンビアのブレンドにより香ばしさとコクが調和した、香り高く深みある味わいのカフェインレス。
ドリップポッドのマシン本体は、主力モデルの「UCC DRIP POD YOUBI」(2万4,200円)、スタンダードモデル「UCC ドリップポッド DP3」(1万3,200円)がある。カプセルは1箱12杯分1,088円~。今回発表されたカフェインレス2カプセルは、1箱12杯分 各1,088円。