若々しさは変わらない石川投手、今シーズンの活躍も期待される(C)産経新聞社

 野球は球速だけじゃない――。球界最年長左腕のヤクルト・石川雅規投手への『CoCoKARA next』による独占インタビュー。

最終回となる今回は150キロ超えの投手が増えてきた中で、自身のこだわり、真骨頂ともいえる投球術のこだわりを聞いた。

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――最近は入団時から150キロ超える投手も普通になってきました。

石川雅規(以下、石川) いやいやみんな球速いっすよね。練習に対しての意識も高いし、すごいなと思います。僕が若いときより、トレーニング真面目だなと思います。

――そんな時代において自身の投球においてのこだわりはありますか。

石川 野球というのは負け惜しみじゃないけど、球速いだけじゃないと信じてやっていますし、じゃないからこそ、野球の楽しさというのはあるのかなと信じてやっているので。僕は球は遅いんですけど球の速い人たちの真逆を頑張りたいなと思います。まっすぐ基本ということは変わらないので、突然すごい変化球を投げられるわけではないので。色々なコンビネーション、投げどころというのが大事になってくるのかなと。投げながら、試合で感じながらというところですね。

――改めて2024シーズンの目標を。

石川 年齢を重ねてきて、その中で個人的な目標だけでいうのは申し訳ないですけど、200勝というのが自分のモチベ―ションになってますし、自分が勝つことによってチームの力になりますし。200勝という大きな目標がありますけど、目の前の1勝、1勝を積み重ねて今があると思うので。まずは全力で目の前の1勝を取りにいくというところを目指しながら、いい準備していきたいなと思いますね。もちろん投げる試合全部勝って、早く15勝したいというのはありますけど。そればかり見ていると全然追いつかないと思うので、20勝、30勝、40勝、50勝を目指しながらやっていきたいと思います。

――球界最年長左腕、中高年の星といわれることについては。

石川 年齢を重ねていくことによって色々な人の声、若いときと同じ声援を頂いてもまたとらえかた、感じ方が変わってきていて。若いときより、より一層、そういう年齢の近い方の声援というのはすごく自分自身にもパワーになってきています。『マウンドに立っている姿が勇気もらいます』とかいわれると僕自身も元気もらいますし。

――しかし、若いですね。

石川 野球界にいると、球界最年長といわれていますけども、一般の皆さんからすると働き盛りの方も多くまさにこれからという年代ですよね。僕自身、物事は考えよう、やりようと信じてやっているので。

ときとして年齢のせいにしてしまうこともあるんですけれども、年齢のせいにしたり、何か理由をつけて「できない」とか「やれない」と思うと制限が出てくると思うので。物事、とらえかたとか考え方とか、物事をたまには斜めから見たりとか。現状を楽しみながらやっていきたいですし、皆さんにもやっていただければなと思います。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]