センターで出場機会を増やす萩尾。存在感は確実に増している(C)産経新聞社

 覚醒の時は近いと、現場の評価はうなぎ登りです。

 巨人の大卒2年目・萩尾匡也外野手が今シーズン、開幕から好調を維持しています。4月28日のDeNA戦(横浜スタジアム)では5番打者を任されるなど、長打力あふれる右打者としてチームにも欠かせない存在になってきました。

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 スポーツ紙の巨人担当記者は言います。

「性格も明るく、試合中は常に声を出している盛り上げキャラ。規定打席にも到達しており、長打率は岡本和真に続くチーム2位と、思い切りのいい打棒が持ち味です。4月30日、東京ドームのヤクルト戦では6回、センターへの大飛球をフェンス際でダイビングキャッチ。

課題とされていた守備でも成長著しいです」

 そんな萩尾選手もルーキーイヤーの昨年は悔しいシーズンでした。

「1軍では11試合に出場し、16打数1安打の打率.063とプロの投手にアジャストすることができませんでした。巨人のドラフト2位、しかも大学日本代表で東京六大学の三冠王という金看板を背負っての入団でしたから、ファンの間では厳しい声も聞こえてきました。同期となる阪神のドラフト1位ルーキー・森下翔太は同じ右打者で日本一に貢献する活躍をしましたからね」

「しかし、イースタン・リーグでは101試合に出場し、打率.283、7本塁打、36打点と結果を残し、勝負の2年目へ足場を固めたんです。昨年はドラフト1位の浅野翔吾選手、同3位の田中千晴投手、同4位の門脇誠内野手、同5位の船迫大雅投手も持ち味を出していましたから、萩尾がレギュラーに定着するようでしたら、スカウト部の功績も大きいでしょうね」(前述の記者)

 レギュラー獲得に向けては同じ右の外野手、オコエ瑠偉選手がライバル。パンチ力に優れ、足も生かせるという点は共通項もあり、萩尾選手にとってはまさに一日一日が勝負です。

「まだ2年目の選手とはいえ、慶応義塾大でも活躍した萩尾はチームの中で幹部候補。人望もあります。ベテランの丸佳浩、長野久義、梶谷隆幸の勝負強さは捨てがたいですが、未来のジャイアンツの外野陣を考えた時、萩尾にオコエ、浅野、佐々木俊輔、秋広優人らが切磋琢磨すれば、かなり面白い布陣になってくる。ドラフトでは青山学院大の4番打者・西川史礁も右の強打者として評価を高めており、今後の指名方針にも注目が集まります」(前述の記者)

 萩尾には持ち前の打力に磨きをかけ、定位置を確保して欲しい。それは全てのG党の願いでもあるのです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]