立浪監督のチーム立て直しにも注目が高まる(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

 中日は5月1日に行われたDeNA戦(バンテリン)に1ー12の大敗。先発の涌井秀章が1回を持たず炎上したことが響いた。

 勝利を願って応援に訪れた本拠地ファンにとっては悪夢のワンサイドゲームとなった。

【プロ野球解説】阪神が貯金独占!巨人がヤクルトに3連敗「どうした?」中日走塁の意識を上げないとダメ

1-12の大敗も…"急失速"立浪中日の課題とは?球界OBから指摘された「足りない部分」とは
︎日本ハム山崎福也の完投&福島投手『落ちる球が良い』ソフトバンクに現れた首位打者を狙える存在とは?

 今季はここまで好調をキープしていたベテラン右腕の涌井が1イニングを持たず3分の2で9失点KO。相手4番の牧秀悟に3ランを浴びるなどDeNA打線の勢いを止められなかった。初回9失点は97年バンテリンドーム開場以来のワースト記録となってしまった。

 一時は首位奪取と勢いづいていたチームがここにきて苦しんでいる。直近8試合は2勝5敗1分け。

勝ち星に結びつけられず、苦戦が続いている。

 最近のチーム状況においては球界内からも様々な考察の声が上がっている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は5月2日に自身のYouTubeチャンネルに「【プロ野球解説】阪神が貯金独占!巨人がヤクルトに3連敗「どうした?」中日走塁の意識を上げないとダメ!!日本ハム山崎福也の完投&福島投手『落ちる球が良い』ソフトバンクに現れた首位打者を狙える存在とは?」と題した動画を更新。独自の視点でこの3連戦を振り返っている。
 
 高木氏が中日の戦いで目を向けたのは走塁面にもあった。

 4月30日のDeNA戦。

1-2と惜敗となったゲームの中で注目したのは7回二死一、二塁の場面だった。8番・村松開人の右前打で二走の中田が激走し、本塁へヘッドスライディングを敢行。ベテランの必死なプレーで1点をもぎ取るも、一方で一走の細川成也は二塁止まりだった。

 この点について高木氏は細川ならば三塁までいけたとして「村松のライト前で中田がホームまで帰ってきているのに、細川がセカンドで止まっているとか」と疑問視。「中田と細川ならどっちが足が早い?」として、最近はリーグトップの本塁打を放っている主軸に対しても走塁の意識を高めてほしいとした。

 ほかの選手に関してもランダンプレー含め、走塁面の意識が薄いところが気になるとした。

「そこら辺を勉強しないと、相手にプレッシャーかけることが難しくなってしまう」と高木氏はコメント。

 また打線で目を向けたのは最近は代打としての出場機会が増えている大島洋平にもあった。

 昨年8月に節目の2000安打を達成したドラゴンズのレジェンド外野手は開幕からここまで20試合、30打数をこなしながら打率・167、0本塁打、0打点となっている。

 大島には「勝負を呼び込む一打 打点が欲しいな」としながら、30日のDeNA戦では2点を追う6回一死二、三塁の場面で投ゴロに倒れたことを踏まえ、「大島の凡打は士気に影響してくる」としてさらなる奮起を求める場面もあった。

 ほかにも1軍合流後ここまで打率・105となかなか状態が上がらない岡林勇希についても「状態が良くない」として、開幕からリードオフマンとして存在感を示していた三好大倫の起用を推す場面もあった。

 動画内ではほかのセ・パ球団の戦いぶりについても触れている。

 ここにきてセ・リーグは首位の阪神が貯金独占、一方最下位のDeNA、ヤクルトまでわずか4ゲームと”混セ”の様相を示している。しぶとく戦っていけば、まだまだひっくり返せるのはどの球団も一緒とあって、今後の中日の巻き返しも期待したいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]