ミスターの目の前で節目の試合を飾った(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
平成と令和を紡ぐ「シン・ミスター」だ。5月3日、巨人の坂本勇人が「長嶋茂雄DAY」と銘打たれた球団創設90周年記念特別試合で3安打猛打賞の活躍。
【動画】坂本は初回の先制タイムリーを含め、3安打の猛打賞でミスターに並んだ
「素晴らしいですね。こういう日に、ぴったりじゃないですか」
試合後のテレビインタビューで、阿部慎之助監督も高く評価した。初回に4者連続適時打の口火を切る左前適時打。2回は左飛に倒れたが、5回には右翼線への二塁打で続いた。8回先頭での第4打席。
これぞ、スターたるゆえん、出来過ぎたストーリーのように、メモリアルな1日の主役を張った。
坂本は長嶋氏が現役時代に守った巨人軍のサード、ホットコーナーを昨季途中から継承した。35歳とベテランの域にさしかかり、休養日を挟みながらだが、ここまで2位のチームになくてはならない存在。この日は長嶋氏の背番号「3」が袖に刻まれた伝統のユニホームで躍動した。
セ・リーグ記録に並んだ通算猛打賞は、歴代では3位タイ。
大卒と高卒の違いはあるが、長嶋氏は38歳のシーズンで現役を引退した。晩年は成績の下降にあらがえなかったものの、35歳シーズンの1971年には全130試合に出場。リーグ最多の155安打を放ち、34本塁打、86打点を挙げ、打率.320で自身5年ぶり6度目となる首位打者に輝いている。
身体への負担も考えて、より長く現役で活躍を続けるために、チームと坂本は三塁転向という道を選んだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]