バルドナードは安定したピッチングを続けている(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

 5月4日のプロ野球公示で巨人は大勢の出場選手登録を抹消した。

 大勢は3日に行われた阪神戦(東京ドーム)の9回に登板。

二死を奪った後に連打を浴び、二死一、二塁の形を作られると森下翔太に左前適時打を許し、ここで降板。

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 検査の結果大きな異常は見られなかったというが、1度抹消して様子を見ることになった。そして大事な代役守護神の座は「ミスターゼロ」こと、助っ人左腕のアルベルト・バルドナードに託されることになりそうだ。

 杉内俊哉1軍チーフコーチもここまでの投手陣の「MVP」と高く評価するバルドナードの特筆すべき点は、オープン戦から開幕後もここまで「0行進」を続けていることにもある。

 開幕からは14試合連続無失点、防御率「0.00」と安定した投球を続けている。最近では左腕の中川皓太が不振でファーム落ちした後には「8回の男」としても頼もしい姿を見せていたが、チームのピンチにフル回転の活躍が期待されそうだ。

 バルドナ―ドは昨季シーズン途中の7月から加入。リリーフとして21試合に登板、2勝1敗7ホールド、防御率1.69をマークした。1メートル96センチの高身長から繰り出される角度ある150キロ超の剛速球と絶妙な曲がりを誇るスライダーのコンビネーションが光る。

 またバルドナードが守護神向きとされるポイントもある。ここまで14登板して四球はわずか「4」。ストライク先行でリズム良く、強気に攻めていくスタイルは抑えに向いている。

 また巨人、阪神のような注目球団においてはプレッシャーのかかる守護神の座は過去の例からも外国人選手を推す声もある。

 開幕から1か月の守護神離脱は誤算だが、これまで全員で乗り切ってきたブルペン陣が再び力を合わせることでこの危機を乗り越えることを願いたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]