ドジャースへの移籍が決まった佐々木。その動静を巡って論争が起きている。
今オフにポスティングシステムを利用してドジャース入団を決めた佐々木朗希。幕張から世界へ飛び立つ怪腕を巡っては、かつてないほどの争奪戦が繰り広げられた。
し烈な争奪戦に参戦したとされる「20以上30未満」の球団が佐々木獲得のために尽力。選手側から提示された条件を受け入れ、日本からやってくる“大物新人”を迎え入れる体制を整備した。
【動画】MLB公式も注目のリポスト!佐々木朗希が投稿した投球動画を見る
だからこそ、獲得を逃したチームは、無念さを抱かざるを得ないのかもしれない。現地時間2月2日には、球団のファンフェスタに参加したパドレスのマニー・マチャドが、「彼(佐々木)はすでにどこに行くかを心に決めていたと思う。それは俺の意見に過ぎないけどね」と吐露。交渉を兼ねた食事会に参加していたスラッガーは、自身の貢献が実らなかったこと、そして同地区のライバルに行った佐々木の選択に対する“本音”を隠そうとはしなかった。
もっとも、佐々木獲得という一大任務を果たしたドジャースにとってみれば、周囲の喧騒など意に介すものではない。大谷翔平をはじめとする多くのスター獲得によって、すっかり「悪の帝国」のレッテルも貼られている彼らだが、地元メディアからは補強を正当化する意見が飛び交っている。
日夜米球界の情報を発信する米誌『Sports Illustrated』は、マチャドの辛辣意見に対して「まるで自分たちには何もおかしなことは起きていないかのようにふるまった」と反論。今オフに起きたパドレスのオーナー陣による経営権を巡る“お家騒動”を挙げた上で「彼ら(パドレス)は、球団の問題をまったく認めようとしない様子だった」と皮肉った。
また、マチャドを「まったく自己認識が欠けている」と一刀両断する同誌は、「マチャドが腹を立てるのは当然だ。ササキとの確立された関係や、そもそものスター選手の多さが彼(佐々木)を誘惑することは、当初から明らかだった」とドジャースが優位にあったことを強調しつつ、球団の内部事情が補強に与えた影響を論じた。
「将来があまりにも不透明なチームのために誰がプレーしたいと思うだろうか? もしも、選手たちがオーナーシップの問題でサンディエゴからFA選手たちを遠ざけていると考えていないのだとしたら、それは甘すぎる希望的観測か、まったくの無知のどちらかだ」
佐々木を巡る“場外口争”によって早くもヒートアップするドジャースとパドレスのライバル関係。ナショナル・リーグ西地区の覇権を争う両球団は今季も話題を集めそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]